■山頂は360度の大展望と一面の菜の花畑!
登山口から歩くこと20分。山頂に着くと、一気に視界が広がります。平らで芝生が広がる気持ちの良い空間です。青い空がドドーン。そして、まばゆいほどの菜の花の黄色が目に飛び込んできました。後ろを振り返れば、朝日で輝く相模湾が。思わず「オオ~ッ! 」という歓声が出てしまいます。
遠くに目をやれば、丹沢や箱根の山々が連なって見える大パノラマ。海には、初島や大島などの伊豆諸島を望むことができました。そして、目の前を埋め尽くしているのは、6万株もの早咲きの菜の花。黄色のじゅうたんを敷き詰めたようです。
今年は少雪ですが、富士山の頭には白い帽子。それでも、まだらな部分も見えました。これから厳冬期を迎えれば、美しさもさらに際立ってくることが期待できます。
つい菜の花にだけ目が奪われがちになってしまいますが、よく見ると、スイセンもかわいらしい花を広げていました。菜の花をバックに可憐な白い花を愛でる素敵な時間を過ごすこともできます。
■帰りは楽チン! 300段の階段
人も徐々に増えてきたので、そろそろ山を下りることにします。しかし、山頂が広すぎて、どこが下山路なのかよくわからず、ちょっと迷ってしまいましたが、管理事務所の方に教えていただき、助かりました。
下山路は、「役場口」から登ってくる300段の階段です。観光客が多い時には大変な混雑になるのでしょうか。真ん中の手すりで左右が分けられ、それぞれ一方通行となっていました。筆者は下るだけなので楽チンそのものなのですが、登ってくる方の中には息を切らしたり、上着を調整していたりする方もいました。かなりの急坂ですから、それも納得です。
南斜面を下りていくので、暖かいうえ海を眺めながら降りることができるので、気持ちは最高。しかも、周回コースなので常に新鮮な景色に出会えます。「このルート、正解じゃないか!」、思わず自画自賛してしまうほどでした。
あっという間に駅が見えるようになり、「役場口」へ下山することができました。やはりメインルートだけあって、おしゃれなゲートもあります。ゲート右手には、早春の花である「ソシンロウバイ」も咲いていますので、ぜひお見逃しなく。
吾妻山は、誰もが安全に登れて、360度の美しい眺望と早春の菜の花を楽しむことができます。見頃は、2月中旬まで。なお、1月13日〜2月18日まで「菜の花ウォッチング」というイベントが開催され、週末を中心に、地場産品の展示販売や弦楽コンサートなども催し物も数多く行われる予定です。カップルやご家族で足を運び、早春の喜びを感じ取ってみてはいかがでしょうか。