管理された自然といえど、スキー場は時期や天気に応じて様々な表情を見せてくれる。いい景色と巡り会えるのは、運やタイミングの要素が強いものの、出会えた時の体験は忘れがたい。非日常的な景色に酔いしれるため、スキー場へ足を運んでみよう。

■カムイスキーリンクス(北海道)

撮影:Key Sato

●橙色に輝くダイヤモンドダスト

 旭川の中心部から車で40分ほどにあるスキー場。全国的に見ても今は数が少ない箱型4人乗りゴンドラがアイコン。このダイヤモンドダストが見えたのは陽が傾き出した頃。細かな氷の結晶が太陽の光を反射させながら舞う現象は限られた条件でしか見られないが、北海道のスキー場なら比較的見られる現象だ。

カムイスキーリンクスHP

 

■星野リゾートトマム(北海道)

撮影:Hiroya Nakata

●透き通る空気のなか遥か先を見渡す

 個性の異なる2つの山を持ったトマム。山頂からの景色は見事で、晴れた日には遠く帯広平野まで眺められる。道内の中でもよく冷える地域のため、氷をまとい光り輝く木々が見られる「霧氷テラス」も人気。上級者なら木々の間を滑るアクティビティもオススメだ。

撮影:Key Sato
星野リゾートトマムHP

 

■ニセコ東急 グラン・ヒラフ(北海道)

撮影:Tsutomu Nakata

●存在感抜群の羊蹄山をめがけて滑る

 世界中から注目を集めるニセコエリア。繰り返し降る新雪を「Japaw」と定着させた最大の功労者だ。雪質はもちろん、独立峰羊蹄山を眼前にしながらの滑走体験はニセコエリアならでは。世界的リゾートでありながら、いまどき珍しい一人乗りリフトがあるのも面白い風景だ。

撮影:Tsutomu Nakata
ニセコ東急 グラン・ヒラフHP

 

■山形蔵王温泉スキー場(山形県)

撮影:Takahiro Nakanishi

●限られた地域でしか見られない樹氷

 東北地方でも最大級の規模を誇る蔵王温泉。ここの名を知らしめているのが樹氷の存在だ。この地域の気象条件と植生が作り出した世界的にも稀有なもの。スノーモンスターの合間を滑るコースは名物にもなっている。滑らない人も樹氷鑑賞のために多く訪れている。

山形蔵王温泉スキー場HP

 

■苗場スキー場(新潟県)

●下と上では別世界のリゾート地

 首都圏から近くリゾート地として人気のスキー場。山頂は周りに遮るものがない絶好の展望台。空気が澄んだ厳冬期には、遠く北アルプスの山並みまで拝むことができる。機会に恵まれれば、谷間を覆う雲海を見れることも。賑やかな下部の印象とは別世界が広がるのが面白い。

苗場スキー場HP

 

■石打丸山スキー場(新潟県)

撮影:Tomohiro Watanabe

●開放感のある景色を堪能、稀に雲海も

 先まで広がる魚沼平野と越後三山を一望できる南魚沼の石打丸山。スキー場メインコースからの眺めは澄み切った空気の早朝時がオススメ。石打はゴンドラとリフトが混合したリフトの登場によって、ビギナーや雪山観光の人にも人気。誰もが楽しめるスキー場になっている。

石打丸山スキー場HP