■唯一漏れたゴム袋代用アイテムとは? 検証結果公開!
登山の状況を再現するため、日帰り登山と同等の荷物を30Lのバックパックに入れ、緩やかではあるが、アップダウンがある緑地を含むウォーキングコースを歩いた。
4km、7km、到着時にそれぞれ中身を確認。4~7km地点では漏れは見当たらないが、到着地点で再利用した菓子袋から漏れていた。
一方で袋タイプのジップロック、ガベッジバッグ、100均の防水スタッフバッグ、スクリューコンテナに液漏れはなく、密閉できるゴミ袋として信頼できる結果となった。
再利用した菓子袋が液漏れをした原因と考えられるのは、ザックを7km地点でベンチから落下させてしまったこと。その際の衝撃で圧迫されてチャックが開いたと推測できる。
今回の検証でわかったのは、食品の空き袋は衝撃に弱く、密閉力にやや不安がある点。そもそも使用済みのため、開封前の密閉力は失われており、さらに想定された使用方法ではないのだから、当然といえば当然の結果だったのかもしれない。
■今回紹介したゴミ袋の登山での使用例
お菓子の空き袋にはさまざまなサイズがあるので、比較的小さなものはサコッシュに入れ、行動食やのど飴の個包装、使用済みティッシュなど乾燥したゴミを捨てている。
同じく袋タイプで密閉できるジップロックは、液漏れに強いので食後に出る湿ったゴミを封入し、使用後に洗って再利用している。
お菓子よりもシリアル食品など、マチがあってサイズが大きめの食品の空き袋は、使用後の食器類を収納するのに利用している。密閉したうえでスタッフバッグに収納すれば、拭き取れなかった食品の汚れがスタッフバッグへ移ることもない。
また、今回は登山での使用を想定しているが、登山だけでなくキャンプも楽しむ方は、サイズが大きめの空き袋に焚き火で使った鍋やフライパンを収納すると煤が他のものへ移らないのでおすすめだ。
100均の防水スタッフバッグはmont-bellのガベッジバッグを購入するまで、メインのゴミ袋として使用していた。価格が安いことから気を遣う必要がなく、さらに防水性があって、ある程度の匂いも防いでくれる。デメリットは生地が厚く硬いので小さく折りたたむことができず、かさばる点だ。
一方mont-bellのガベッジバッグはこれらのデメリットがなく、外付けできるベルト付きで生地も丈夫なため、安心して使用できる。ただし、価格面では2090円(税込)とゴミ袋として少々高価と言わざるを得ない。
フードコンテナタイプは密閉性でスープの持ち帰りなどに安心感があるが、折りたたむことができないので、ザックので中でかなりスペースを取るのがデメリットだ。食器兼ゴミ箱とするのをおすすめする。
■登山でゴミと上手く付き合うために、ゴミ袋は欠かせない
メリット・デメリットを踏まえ、筆者は小さく散らばると面倒な乾いたゴミは食品の空き袋でまとめ、スープの飲み残しなどの湿ったゴミは食器兼ゴミ箱として使用するフードコンテナで隔離。
さらに万が一液漏れがあった際に荷物を汚さないため、フードコンテナを含めた全てのゴミをガベッジバッグへ入れ持ち帰っている。
このようにゴミ袋も適材適所で組み合わせて使うことで、登山中のゴミの持ち運びも、帰宅後のゴミの処理も楽になる。
ゴミの持ち帰りは登山者としては当たり前。しかし、帰宅後の処理が少しでも楽になれば、それも億劫にならないはず。ぜひ楽しい登山の一助としていただければ幸いだ。