■山頂は「日本海&四国」の展望
山頂からは西に大山、東に氷ノ山、北には鳥取県沖の日本海、南の眼下には奈義町の街並みが見下ろせる。さらにコンディションが良いと四国の山々まで見渡すことができるという。
この日は晴れていたものの、残念ながら四国の山までは見ることができなかった。望む方向によってその山容が異なる独立峰の大山(だいせん)は意外と見つけづらいのだが、この日は幸運にも大山は見ることができた。
11月中旬、標高1,255mの山頂はさすがに冷え込む。避難小屋にそそくさと逃げ込み、皆で温かいご飯を作ってひと休憩した。
下山時に通った大神岩コースの登山道も傾斜はきつめなので、足元に注意する必要がある。滑ってしまわないようにゆっくり歩くのがおすすめだ。葉がすでに落ちてしまった木々の間を歩いていると、ふと遠くに真っ赤に色づく紅葉が見えた。
圧巻の紅葉を見るのももちろん素晴らしいのだが、物寂しさを感じる景色の中にぽっと現れる控えめな紅葉が筆者には特別な景色に思えた。そう感じるのは色の対比のせいなのか、苦労して登った後だからなのか、自然のままの景色だからなのか。
■今年も日本中に秋がやってきた
やはり山の中で見る紅葉の景色は格別で、より一層引き立って見える。そんな景色が日本中にあることだろう。有名な紅葉の名所だけでなく、近くの山へ秋の景色を探しに出かけてみるのも良いかもしれない。
奈義町観光サイトhttps://www.town.nagi.okayama.jp/kankou/kankou_spot/shizen/nagisan.html
●【MAP】那岐山(なぎさん)