■上醍醐に到着! 点在するお堂を巡る

上醍醐に到着。寺務所に行くなら門をくぐり、お堂を巡るなら左側の小道を進む

 瓦屋根が付いている門をくぐり上醍醐の寺務所、門の横の小道をさらに奥へ進むと、上醍醐のお堂が建っている場所まで行ける。今回は寺務所に立ち寄らず、お堂を巡ることにした。

霊泉「醍醐水」が湧き出ている場所。キンキンに冷えた水が沸いていた

 まず訪れたのは、醍醐寺発祥の霊泉である「醍醐水」。醍醐寺を開いた理源大師が874年に発見し、隠遁した場所だそうだ。現在はお堂の横に設置されている蛇口から、水を汲んで飲むことができる。

准胝堂(じゅんていどう)の跡地。再建が待たれる

 続いて訪れたのは、西国三十三所の霊場でもある「准胝堂(じゅんていどう)」の跡地。2008年の落雷により建物は消失してしまい、現在は再建予定地として更地になっている。再建されたらまた訪れたい。

国宝・薬師堂。平安時代の遺構としてとても貴重な文化財

 その後も薬師堂・五大堂・如意輪堂・開山堂を巡った。薬師堂は平安時代末期の1121年に再建、如意輪堂は江戸時代初期の1613年建立である。開山堂は1606年に豊臣秀吉が建立したとのこと。400〜1000年もの間、上醍醐を見守り続けたお堂の歴史に圧倒される。上醍醐には1時間ほど滞在し、下山することにした。

■上醍醐までは片道1時間ほど! 準備は万全に

上醍醐に至る階段。真ん中にはロープが設けられているが、支柱が倒れているものも数か所見かけられた

 麓の女人堂から上醍醐までは、休憩を挟みながら片道1時間くらいで行くことができた。しかし、地面は山肌がむき出しのところや、角が尖っている石がゴロゴロ落ちている場所もあった。階段の高さも均一とは言い難いため、トレッキングポールを用意し、登山靴かクッションがしっかり効いたスニーカーを履いて行った方がよいだろう。

 道中には自動販売機が見られなかったため、飲料水を用意しておくこともおすすめする。

国宝・金堂。現在建っているのは1600年に建てられたもの
国宝・五重塔。951年完成。京都府では最も古い木造建築物である
三宝院の庭園。上醍醐まで登った後は、まったり庭園を眺めるのもよいだろう

 ちなみに、上醍醐への入山料は基本600円だが、麓の伽藍への拝観券を持っていたら500円になる。伽藍も貴重な文化財の宝庫なので、時間に余裕がある方はぜひ麓も巡っていただきたい。

●醍醐寺

・住所 京都市伏見区醍醐東大路町22
・電話 075-571-0002

・URL https://www.daigoji.or.jp/
※営業日時はホームページよりご確認ください

※この記事の情報は2023年11月現在のものです。内容が変更される場合もありますので、最新情報はリンク先のHPでご確認ください。