■今回の登山コース

天城山は、天城峠を越える伊豆半島を南北に縦走する「天城越え」ルートが有名であるが、筆者は日帰りでサクッと楽しめる周回コースを選んだ。天城高原ゴルフコース付近にある約88台収容可能な登山者用無料駐車場(トイレ完備)に車を停め、天城山縦走路登山口(標高1,040m)より登山を開始した。
「四辻(よつつじ)」の万二郎岳登山口より「万二郎岳」へまず登る。しばらくは美しい苔が広がる、なだらかな森を抜けて行く。
登山口から80分ほどで、万二郎岳山頂に辿り着く。万二郎岳山頂には今回のルートで唯一眺望がひらけた展望台がある。万二郎岳から「石楠立(はなだて)」までは、「馬の背(うまのせ)」と呼ばれるアップダウンの少ない、おだやかな稜線歩きが続く。途中アセビのトンネルを通過し、万二郎岳から80分ほどで一等三角点のある伊豆の最高峰、「万三郎岳」へ到着する。
その後、「万三郎岳下分岐」より北方向のシャクナゲコースを下り、四辻までぐるっと周回して駐車場へ戻ってきた。

■迷いやすいシャクナゲコース

下山に使ったシャクナゲコースは、北斜面の巻道で岩場が湿って滑りやすい箇所が多い。また、登山道や階段が崩壊した箇所もあり、道標や踏み跡も少なく百名山らしからぬ不明瞭な登山道であった。

さらに落ち葉が積もった登山道はわかりづらく、筆者も途中何度かルートミスをしてしまう。これからの時期は紅葉と苔を見るのにおすすめの季節になるが、登山道が整備された百名山だからといって過信せず、必ず地形図とコンパスを持参し、周りの景色をよく見渡しながら、特に下山は気を緩めがちになるので集中して歩こう。また百名山バッジは、登山口にある天城高原ゴルフ場で購入できる。
