広い空と大地がどこまでも続く、北海道。ライダーであれば、一度は経験したいと思う北海道ツーリング。夏に行く人が大半で、ネットの情報もその時期のものがほとんど。

 今回は筆者が10月後半から11月頭にかけての約2週間で決行した北海道ツーリングの様子をレポートする。この時期の北海道ツーリングの情報はなかなか出回っていないので、ぜひこれからのツーリング計画の参考にしてほしい。

■10月の北海道ツーリング「3つのメリット」

10月後半の平日の夜、フェリーで出航するバイカーは筆者含め2人だけ(撮影:kou)

 ほとんど未知の状態で挑んだ10月の北海道ツーリング。そこにはハイシーズンにはないメリットがあった。

●メリット①【フェリーや宿泊施設の予約が取りやすい&料金が安い】

 夏の北海道ツーリングの動画でよく見るのが、フェリーターミナルに集まる大勢のバイカーの姿。ハイシーズンでは、希望の日程でフェリーの予約が取れず、泣く泣く断念する人もいるはず。

 しかし、10月後半となるとそんな心配は無用。筆者が出航したのが平日だったこともあるが、大洗港フェリーターミナルから乗船するバイカーは筆者を含め2人だけ。夏と比べて料金も1万円程安かったのもありがたい。

 フェリーと同様に、ホテルやキャンプ場といった宿泊施設も料金が安く、予約も取りやすい。予算を観光や食事に多く割けるのはうれしいポイントだ。(ただし、北海道のキャンプ場やライダーハウスは夏季のみ営業の場合も多いため、事前のリサーチは必須)

10月平日は北海道のキャンプ場もほぼ貸切状態(撮影:kou)
10月ともなると、キャンプ場内は人よりも鹿が多いなんてことも(撮影:kou)

●メリット②【観光地が空いている】

 バイカーに限らず一般観光客も少ない時期のため、ハイシーズンなら大混雑する観光地をストレスなく楽しめるのも季節外れの北海道ツーリングの魅力である。

 写真撮影も周りに気を遣うことなくできるのもうれしい。キャンプ場も同様で、貸切に近い状態で利用できることも珍しくない。

●メリット③【虫が少ない】

 夏の北海道ツーリングで検索すると、「ツーリング中に虫が激突してくる。激突した虫の体液でヘルメットがベトベトになるので、ウェットティッシュなどの拭くものが必須」というものがあった。

 筆者は虫が苦手なため、シールドに虫の体液がついた時のなんとも言えない気持ちを思い出し、戦々恐々としていた。しかし、実際は10月後半の北海道にはほとんど虫がいない! 言うまでもなく、広大な大地を駆け抜ける最高のツーリングを楽しめた。