■あまりあいたくない動物

●ヘビ

 無毒のヘビもいるが、北海道以外の広域に棲む「ヤマカガシ」、全国にいる「ニホンマムシ」、南西諸島に分布する「ハブ」などの毒蛇に咬まれると死に至るケースも。

 

●クマ

 襲う意思がなくても一撃で人間に致命的ダメージを与える鋭い爪と力がある。近年は人里での目撃情報も増えている。なお、種類や分布などの詳細は後述する。

 

●イノシシ

 興奮したイノシシは突進してくる危険がある。鋭い牙に要注意。「ニホンイノシシ」は本州、四国、九州などに、「リュウキュウイノシシ」は南西諸島ほかにいる。

 

■あえない動物

●ニホンオオカミ

 かつては東北から九州まで分布。実際に山であったら怖い。しかし、20世紀の始めに絶滅したとされ、今はあいたくてもあえないのである。

 

■動物たちの棲む環境にお邪魔していることを忘れてはならない

 日本の山で見かける代表的な動物を挙げてみた。スペースの都合で哺乳類を優先したが、鳥類、爬虫類、両生類など他にもいろいろな動物たちがいる。そして、一口に動物といっても、上で分類したように、あいたい動物と、あいたくない動物とがいる。出会ったときに、写真や動画を撮ってSNSにアップしたい場合と、さっさと逃げたい場合がある。

 ただし、それは人間側の都合でしかない。山において自然からもっともかけ離れているのは人間の存在と行動だ。マムシにはマムシの暮らしがある。いくら動画がバズっても、野生のオコジョにプラスは何もない。

 動物たちが棲む環境を人間が侵害しているという意識を大切にしたいものである。

 

【soto 秋山 2021 より再編集】