日本の山で出会える動物にはどんなものがいるのか?  そして、それぞれどんな種類がいて、どこに分布するのだろうか?

■マムシもオコジョも自然の山を構成する一員だ

 山歩きは様々な出会いの連続である。視覚や聴覚、嗅覚などを刺激する、二度と味わえない時間がそこにある。

 そして、普段は目にすることができない野生動物との出会いもまた、山での貴重な体験だろう。

■あいたい動物

●キツネ

 日本では北海道に「キタキツネ」が、本州、九州、四国などに「ホンドギツネ」が生息。滋賀県と岐阜県にまたがる伊吹山(1,377m)は山頂にいるキツネが名物だ。

 

●リス

 日本には様々なリス科の動物がいるが、「ニホンリス」「ムササビ」「ニホンモモンガ」が日本固有種だ。岐阜県の金華山(329m)には山頂に「リス村」がある。

 

●カモシカ

 国内では狭義で「ニホンカモシカ」を指す場合が多い。本州では東北から中部にかけてのほか、京都、鈴鹿山脈、紀伊半島などに分布。九州の一部にも生息する。

 

●タヌキ

 現在は欧州でも野生化しているが、従来は極東にしかおらず世界的には無名の存在。日本では北海道の「エゾタヌキ」、本州、四国、九州に「ホンドタヌキ」がいる。

 

●オコジョ

 標高の高い山に棲むイタチの仲間。日本には北海道にいる「エゾオコジョ」と、本州の「ホンドオコジョ」の2種がいる。準絶滅危惧種である。

 

●ニホンザル

 青森県の下北半島から、鹿児島県の種子島まで分布。下北半島のそれは、ヒト以外の霊長類では世界で最も北に生息していることから“北限のサル”と呼ばれる。