■谷川岳の麓に建つ「谷川岳ドライブイン」

150gの赤城和牛を味わえるステーキセット

 地下深くにホームがあり「もぐら駅」とも称される上越線・土合駅。その駅のすぐ近くにある「谷川岳ドライブイン」は見逃せないグルメスポットだ。このレストランは、谷川岳の開拓者であり「谷川岳の主」と呼ばれた中島喜代志氏のお孫さんが経営するお店。店内は窓に囲まれた明るい空間で、みなかみ町の食材の味を取り入れた手作り料理を味わえ、そばやうどん、定食などの定番料理が揃い、上州もち豚や赤城牛などのブランド肉を使ったメニューも多い。

 そして、ちょっと贅沢して味わいたいのが「赤城和牛ステーキセット(4500円)」だ。和牛は溶岩石のプレートにのってジュウジュウと音をたてながら運ばれてくる。好きな焼き加減に仕上げたら、添えられたタレにつけてもいいし、テーブルに置かれた塩・こしょうでさっぱりといただいてもいい。やわらかくて脂っこさのない濃厚な赤身肉は、どんどん箸がすすむ。セットには、ミニサラダや漬物のほかに、刺身こんにゃく、きのこの入ったそばなどの特産品が添えられているのもうれしい。

甘塩っぱいタレと豚肉がベストマッチの「上州もち豚丼膳(1200円)」もおすすめ
なつかしさの漂うレストラン。すぐ側を利根川が流れ、豊かな自然に囲まれた和やな雰囲気もいい
谷川岳の帰りに寄れる「谷川岳ドライブイン」

 

■利根川の淡水生物を揃えた「水産学習館」

規模は小さいながらも利根川のさまざまな魚の観察が楽しい「水産学習館」

 町内にある「道の駅 水紀行館」は、地域の特産品や農産物などが手に入るショッピングスポット。併設する「水産学習館」では、利根川に生息する淡水生物を観察学習することができるので、立ち寄ってみるとなかなかおもしろい。

 川の流れを再現した大きな「渓流水槽」ではイワナやニジマスが泳ぎ、写真つきで魚の特性を紹介した案内カードもあるので、それと見比べながら魚を探すのも楽しい。これとは別に、タナゴやドジョウなどの小さな生物がいる「小型魚水槽」があり、愛嬌のある表情を近くで見ることができる。ほかにも、ドクターフィッシュのいる水槽があり、手を入れると魚がよってきてくれる。また、淡水魚のいる施設としては珍しくトンネル水槽まである。

買い物や足湯も楽しめる「道の駅 水紀行館」
「渓流水槽」は魚が本当に川で暮らしているような姿を観察できる
利根川の魚ではないようだが、外来種のナマズの仲間のレッドテールキャットの展示も。近くでみると迫力がある
「水産学習館」で利根川にいる生き物を知ろう

 

■みなかみ町は温泉地も豊富

「谷川温泉 旅館たにがわ」は静かな温泉地の自然風景にとけこむようなたたずまい

 みなかみ町は「みなかみ18湯」と呼ばれる18通りの湯が楽しめる温泉天国。温泉完備の宿泊施設も多く、滞在とともに地元の旬を取り入れた料理を味わえる。

 18の湯のひとつである谷川温泉は、谷川岳の南麓にあたる爼嵓(マナイタグラ)の真下の広がる温泉地。その源泉がある「谷川温泉 旅館たにがわ」は、江戸時代に湧き出た温泉が数百年の間、こんこんと湧き続けるという老舗旅館だ。

 また、地産地消を意識した料理には、季節ごと旬の味覚がふんだんに取り入れられている。例えば、風味豊かな上州牛のすき焼きや、群馬産の最高級ニジマス「ギンヒカリ」と「雪魚(ゆきうお)」という鯉のお造り、名産品である刺身蒟蒻刺の三種盛り、そして岩魚は塩焼きと唐揚げが選べるなど、贅沢に地の物を味わえる。

みなかみ町にある豊富な温泉「みなかみ18湯」
旅館は谷川岳を望む谷川に位置。落ち着ついてくつろげる和室や、和モダンの客室がある
ギンヒカリと雪魚のお造りは、川魚特有の臭みがなく上品な味わいだ
谷川岳の景観を楽しめる「谷川温泉 旅館たにがわ」

 

■日帰りでも泊りでも楽しいみなかみ町

みなかみ町の自然に親しみつつ、温泉や滞在も楽しんでいこう

 みなかみ町は、首都圏から2時間ほどでアクセスできる近くて便利な観光地。日帰りで気軽に行けるのは大きなメリットではあるが、温泉や宿泊施設も豊富なので泊りの旅もおすすめだ。谷川岳や利根川などでアウトドアスポーツやレジャーを楽しんだら、温泉で疲れを癒し、心地よい宿でくつろいで地産地消の旬の味覚も堪能。みなかみ町の自然もおいしさもたっぷり満喫できる旅のほうが、やっぱり楽しい。

 

●【MAP】谷川岳インフォメーションセンター