山での自炊や、休憩時のホットドリンク作りに欠かせないガスバーナー。たくさんの種類があり、人によってこだわりもあるだろう。

 筆者の家には2種類のガスバーナーがある。1つは筆者が安さ重視で購入したキャンプメーカーColeman製の「アウトランダーマイクロストーブ PZ」、もう1つは夫が携行性重視で購入したPRIMUS製の「P-114ナノストーブ」(現行モデルは「P-116フェムトストーブII」)だ。

 Coleman製ガスバーナーを登山で使っている人は少ないようだが、筆者は山でも十分使えると感じている。そこで、2つのガスバーナーを10年間以上登山で使って感じた使い勝手を比較しながら、筆者がColeman製ガスバーナーを使い続けている理由をお伝えしたい。

■比較1. 価格

 まずは筆者がColeman製を購入する決め手となった価格を、筆者の家にあるバーナーとガスカートリッジで比較する。

●Coleman アウトランダーマイクロストーブ PZ

価格/6380円(税込)

●PRIMUS P-116フェムトストーブII

価格/8800円(税込)

【Coleman製ガスカートリッジ】
・純正LPガス燃料230g 790円(税込)

【PRIMUS製ガスカートリッジ】
・IP-250Gノーマルガス(小)230g 616円(税込)
・IP-250Tハイパワーガス(小)225g 781円(税込)

 ガスカートリッジの価格はそれほど変わらないが、バーナーの価格はPRIMUS製の方が2420円高い。しかし、PRIMUS製はガスカートリッジのスペックが選べるので、高山に行かない人や冬に登山をしない人なら、ノーマルガスでランニングコストを抑えることができる。

■比較2. 携行性

 夫がとくに重視した携行性も比較していく。

●Coleman

収納時のColeman製バーナーとガスカートリッジ(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 アウトランダーマイクロストーブ PZの重量は約200g。プラスチック製収納ケースがついている。

●PRIMUS

収納時のPRIMUS製バーナーとガスカートリッジ(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 P-116フェムトストーブIIの重量は64g。収納袋がついている。

Coleman製よりもPRIMUS製のバーナーのほうが、小さく軽量(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 PRIMUS P-116フェムトストーブIIは、Colemanアウトランダーマイクロストーブ PZと比較すると1/3以下の重さで、かなり軽量でコンパクト。

PRIMUS製はクッカー内にガスバーナーを収納できる(撮影:BRAVO MOUNTAIN編集部)

 さらに、PRIMUSのクッカー「ライテックトレックケトル&パン」の中にガスカートリッジとバーナーを収めることができる。しかも、クッカーを「イージークック・ソロセットS」にして「IP-110小型ガス(110g)」を使用すれば重量・体積とも、さらにコンパクトにすることができる。イージークック・ソロセットSは、ライテックトレックケトル&パンよりも一回り小さい、ポットとミニポットのセットだ。

 携行性に関してはPRIMUS製の完勝だ。