■比較3. 耐風性・耐寒性
次に、この2種類のバーナーを10年以上使って感じた耐風性・耐寒性を比較する。
PRIMUS P-114ナノストーブはバーナーヘッドに風防が付いており、風防がないColeman製と比較して耐風性が高い。現行モデルのP-116フェムトストーブIIも同様に風防が付いている。
風が穏やかなときには、お湯が沸騰するのにかかる時間はどちらもほとんど変わらないが、風が強いとPRIMUS製のほうが早くなる。
耐寒性に関しては、Colemanの純正LPガスと、PRIMUSのハイパワーガスが同程度だと感じている。
■比較4. 安定感・使い勝手
それぞれの使い勝手も比較する。
筆者がColeman製を使い続けている理由は、安定感と操作性だ。クッカーに水を8分目まで入れてバーナーに置いたときの安定感は、PRIMUS製よりもサイズのあるColeman製のほうが高いように感じている。
また、着火ボタンや火力調整のつまみもColeman製のほうが大きく、操作がしやすい(PRIMUSの現行モデルでは火力調整つまみが改良され、大きくなっている)。PRIMUS製は全体的に部材が細いため、細かい作業が苦手な人や手が大きい人は、Coleman製のほうが組み立て・収納・手入れがしやすいかもしれない。
しかし、これはあくまでも筆者の家にあるバーナーでの比較。PRIMUS製はさまざまな型のバーナーが販売されており、安定感のよいものや部材がそれほど細かくないものもある。目的や好みに合わせて選択しよう。
■比較5. 購入できる場所
カートリッジ内のガスがなくなったとき、近くにガスカートリッジを販売している店があると便利だ。筆者の住んでいる地域では、PRIMUS製のガスカートリッジは登山用品店と一部のスポーツ用品店で販売されており、Coleman製はスポーツ用品店やホームセンターで販売されている。
筆者の家の近くではColeman製カートリッジのほうが手に入りやすいのも、このガスバーナーを使い続けている理由の1つだ。
■安定感のColeman、携行性のPRIMUS
筆者が夫と登山に出かけるときは、両方のバーナーを持って行くことが多い。山で2~3人分の食事をまとめて作りたいときにはColeman製が必須だが、極力荷物を減らしたいときにはPRIMUS製だけを持っていくことも。
初期費用を抑えたくて購入したColeman製ガスバーナーだが、登山でも使えると筆者は感じている。携行性や防風性を考えても、登山用として作られているPRIMUS製バーナーの方が登山での使い勝手は当然よい。しかし、筆者は最初に購入して使い続けているColeman製ガスバーナーに愛着が湧き、10年以上使い続けている。登山では少数派であっても、これからも大切に使い続けるつもりだ。