■爽快な森歩きでリフレッシュ

ブナの巨木の森を縫うように抜けるトレッキングコース

 トレッキングコースを覆う原生林、特にブナの太い幹が頼もしい存在感を放っています。視界を埋め尽くす圧倒的な緑の世界は、ストレスフルな日常から脱却させてくれます。全て歩くと、片道約2.3kmで2時間ほどのトレッキングルートですが、緩急の差が激しい道でもあります。概ね広く平らな道が続きますが、ときおり細く急でロープが設置されているような場所もあります。景色を堪能し、トレッキングを余裕をもって楽しむためにも、滑りにくく歩きやすい靴や動くのに適した服装が望ましいでしょう。

森の中の快適な道は歩いているだけで気持ちがいい
大滝へ向かう道は、展望台直前で急な斜面に変わります

 水分やエネルギー補給できるもの(周囲には購入できる場所はありませんので、事前に準備が必要)を携行しましょう。携帯の電波も弱いところが多い(キャリア次第)ので、GPSアプリなどを使用する場合は事前にマップデータをダウンロードしておく必要があります。周辺はクマの密度が濃いエリアでもあります。なるべく複数人で喋りながら、クマ鈴などの鳴り物で存在をアピールすることが、不意の遭遇を防いでくれるでしょう(取材日は夏休み前の平日だったせいか、ほとんど人に出会うことがありませんでした)。

 日中の気温は20℃程度でこの時期にしては涼しく、普段より湿度が高いようにも感じましたが、下界の暑さを思えば快適そのもの。鼻腔を膨らませて芳醇な森の空気をたっぷり吸いながら、のんびりとトレッキングを楽しむことができました。