●2. 体力や時間に応じて3つのコースから選べる

 縄文杉は全長22km、往復10〜11時間の長い山行となり、そのコースは1本のみ。最初のトロッコ道が終わると、あとは険しい山の中に入っていくので、体力に自信がない人には辛く感じるかもしれない。

 一方、白谷雲水峡は時間や体力に応じて3つのコースから選ぶことができる。 所要時間1〜2時間の「弥生杉コース」、約3時間の「奉公杉コース」、4〜5時間の「太鼓岩往復コース」の3つである。

出典:「白谷雲水峡案内図」(九州森林管理局Webサイト)

【URL】https://www.rinya.maff.go.jp/j/kokuyu_rinya/kokumin_mori/katuyo/reku/rekumori/pdf/yakushima_shiratani.pdf

 筆者は太鼓岩往復コースを歩いたが、終盤300mは急な登り坂に苦労するものの、それ以外はアップダウンも少なめなので、歩きやすかった。

ゴールの太鼓岩から見える景色は霧がかってしまったが、大満足のトレッキングだった(撮影:佐野葉月)

 また、散策中には「くぐり杉」や「女神杉」など形が珍しい杉や、樹齢3000年と言われる「七本杉」など古木もたくさん見られ、飽きることなく楽しめる。時間・体力・精神共にゆとりがあるので、ゆっくりと写真を撮りながら自分のペースで歩くことができるのも魅力である。

形がめずらしい「くぐり杉」。くぐり抜けると幻想的な「もののけ姫」の森まであと少し(撮影:佐野葉月)
写真に収まりきらない「女神杉」。しなやかなラインが女体をイメージさせる(撮影:佐野葉月)