奈良県と三重県の県境にある国立公園に指定される大台ヶ原(おおだいがはら)。日本百名山の一つとして選ばれた標高1,695mの山でありながら、日本百景や日本の秘境100選にも選ばれている、関西屈指の秘境である。
今回は、大台ヶ原で楽しめる絶景の数々を紹介していく。
■エメラルドグリーンの渓谷をひた走る
大台ヶ原の最高峰「日出ヶ岳(ひのでがだけ)」や格好の絶景ポイントである「シシ淵(ししぶち)」、大小さまざまな滝に吊り橋、雨の世界だからこその植物など、見所が盛りだくさんの大台ヶ原。
大台ヶ原にはいくつかのルートコースがあるが、できるだけ多くの絶景を見たい人は上級者向けの大台ヶ原から大杉谷の登山口へと抜けるコースを選ぶと良いだろう。約16kmの道のりの大部分は、エメラルドグリーンに輝く渓谷に沿った道が続く。
9時間以上歩き続ける必要があり、天候の変化も目まぐるしいため、十分な水分や行動食の用意、雨具の準備などは欠かせない。
筆者は夜明けとともに歩き出したため、ヘッドライトの準備も行った。危険な場所に注意しながらではあるものの、絶景を見ながら進むことができるので、目も心も満たされるトレッキングが叶うだろう。