新緑が美しい5月中旬のある週末。長野県伊那市の企業「やまとわ」主催による、身体と感性を使って森と本気で遊ぶプログラム「Shindo.」が開催された。2日間で行われたプログラムのすべてに参加した筆者の目線で、このイベントを通じて得た学びや感動をお届けしよう。この記事では、イベントShindo.で体験したプログラムのうち、気負わずに楽しめる4つの森の遊び方をピックアップした。

※ 「ロープワークでの木登り」体験の模様は『「ロープワークでの木登り」体験! 先生と道具のおかげ? 意外と簡単でした “森と本気で遊ぶ”2日間【後編】(https://bravo-m.futabanet.jp/articles/-/123928)』をご覧ください。

■森の遊び方 その1:山菜採り

参加者で力を合わせて収穫した山菜。ウコギ、コシアブラ、クロモジ、フキ、リョウブ、イタドリなど(撮影:松元麻希)

 春といえば、山菜のベストシーズン。私たちが森に入った5月中旬はそのピークを少し過ぎていたけれど、講師の榎本浩実さんのアドバイスのおかげで、やまとわが管理する人工林内の林道を3時間ほど歩いただけでディナーに充分な量の山菜をゲットすることができた。山菜を採る行為自体は難しくはないが、おいしく食べられる山菜はどれか、逆に食べたら危険な山菜はどれかなどを予め知っていることが重要。なので山菜採りに慣れないうちは、知識や経験が豊富な人といっしょに森へ入るようにしよう。

参加者に配られた本と剪定バサミ。山菜採りには、このほか手袋や山菜を入れる袋が必要だ(撮影:松元麻希)
ヤマウルシは触ったら危険であることを、やまとわの榎本さんから教わる(撮影:松元麻希)
夕食に必要な分の山菜をゲットでき、自然と笑顔がこぼれる参加者たち(撮影:松元麻希)

■森の遊び方 その2:山菜クッキング

コシアブラ、ミツバ、ウコギの天ぷらや、山椒ミソ、フキのおにぎりなど、森で採集した山菜を使った料理がテーブルにずらり(撮影:松元麻希)

 山菜採りの後はやまとわのオフィスへ移動し、オフィス周辺の屋外で、森で採集した山菜を調理してみんなでいただいた。今回のイベントのように調理を屋外で行うのであれば、天ぷらやおにぎりなどシンプルなメニューがおすすめ。調理の際には、フキを板ずりしたり山椒をすりこぎですり潰したりとひと手間が必要。その手間をかける時間も楽しめるようになったら、森に一歩近づけるかも。

フキの茎に塩を振りかけて板ずりしているところ。子どもといっしょに楽しめる作業だ(撮影:松元麻希)
すりこぎで山椒を擦り味噌を投入すれば、ご飯との相性が抜群な山椒味噌のできあがり(撮影:やまとわ)
森で収穫したウコギ、ミツバ、コシアブラの天ぷらを、アカマツの間伐材で作った「信州経木Shiki」の上に盛り付け(撮影:やまとわ)
やまとわのオフィスの裏で山菜ディナー。みんなで作った山菜料理を森のそばでいただく、贅沢なひととき(撮影:やまとわ)