●着替え類

着替え一覧(撮影:伏見みう)

1. 替えの靴下・Tシャツ:山小屋泊での着替えをどこまで持っていくかは人によるが、筆者はTシャツと靴下は変えるようにしている。着替えられる場所が限られていることが多いので各々が思う必要最小限の数、種類を準備し、あとは汗拭きシートで体を拭いて済ませよう。

2. 予備の服:汗で湿ったり、雨に濡れたりすることがあるので、ズボンの予備を準備している。

3. 手拭い:慣れない環境で快眠するための、おまじないとして持参。お気に入りのアロマオイルを垂らし、山小屋で使う枕などに巻いて使っている。また、寝袋が必要な場合、着替えやダウンなどに巻いて簡易枕として使うこともできる。

4. フェイスタオル:歯磨きや手洗いなどで使用。

5. 折りたたみハンガー:湿った状態でフェイスタオルをザックに入れたくないので、干せる場所があればハンガーで干すようにしている。

 他の荷物もそうだが、ジップロックに入れてパッキングすれば雨などで濡れる心配もなく、湿った衣類などをザックに詰めても、他の荷物に影響が出ない。

 ビニール袋のようにシャカシャカ音が出にくいので、深夜や早朝などにパッキングをする際に他の登山客に迷惑がかからず、空気を抜けば小さくまとまるので登山時はあらゆる荷物をジップロックに入れてパッキングしている。

 山小屋泊に限らず、登山ではゴミは全て持ち帰るのが基本。ゴミの持ち帰りにもジップロックだと臭いやカス、汁気などが漏れないのでおすすめだ。

●洗面用品

山小屋泊で使う洗面用品(撮影:伏見みう)

1. 汗拭きシート:前述した通り、山小屋では着替えるスペースが限られており、かつシャワーなどもないのでお気に入りのメーカーのシートを持参して体を拭き、さっぱりしている。

2. クレンジングシート・化粧水:山小屋で使うスキンケア用品。登山時にどこまで化粧をするかは人によるが、筆者はUV機能付きの下地と色付きリップを使っているので、これらを落とすのに使用。化粧をしない場合は汗拭きシートだけでよい場合も。シートを使った後は、乾燥防止に化粧水を塗っている。標高の高い山小屋は乾燥しているので、化粧水だけでも持っていくのがおすすめだ。

3. マスク・アロマオイル:多くの山小屋は汲み取り式のトイレやバイオトイレが備えられており、トイレの匂いが気になる時に使用。また、トイレ対策としてアロマオイルをマスクに垂らして使っている。アロマの種類によってはかえって気持ち悪くなるので、マスクだけの利用もおすすめだ。

4. 歯ブラシ、櫛、体温計、メガネクリーナーなど:山小屋の水場では歯磨き粉を使えないことが多いので、歯ブラシのみを持参。また、翌朝のヘアスタイリングはワックスなど使わず、髪に櫛を通し、帽子をかぶっている。

5. 日焼け止め2種類:顔に使うUV機能付き下地と、体に使う普通の日焼け止めの2セット準備。

6. 虫除けスプレー:山の上は虫が多いので必ず持参している

●自炊アイテム

自炊セットと行動食(撮影:伏見みう)

1. クッカーセット:鍋とフライパンがセットになった自分の好みのメーカーの物を準備する。山小屋の水場でクッカーなどを洗うことは禁止されていることが多いので、使用後はアルコールティッシュなどで拭くなどに留めよう。

2. ガス缶:手持ちのクッカーセットに合わせてOD缶、もしくはCB缶を準備しよう。OD缶は寒さや風に強く、出力が安定しているので高所でも扱いやすい。

3. カトラリーセット

4. お茶・コーヒーセット

5. マグカップ:クッカーセットだけでも飲み物は飲めるが、お気に入りの物を持参している。

6. 食材:自炊する食材は好みで用意するが、筆者はもっぱらラーメンを作ることが多い。なるべく水分の少なく軽いものを準備している。

7. 行動食:自分好みの食べやすいお菓子などを準備。ハンガーノックにならないように多めに持参し、塩飴なども持ち歩いている。

売店で買ったビールと、自炊したラーメンで乾杯(撮影:伏見みう)

 自炊する場合でも、山小屋の売店で軽食や飲み物が買えることが多いので、追加で何か買うことが多い。1日歩いた後のラーメンと売店で買ったキンキンに冷えたビールの組み合わせは格別。

 登山時は標高が高く、疲れているために普段より酔いが回りやすいので、お酒を飲む場合は注意しておこう。

貴重品、常備薬は常に持ち歩けるよう準備しておく(撮影:伏見みう)

1. モバイルバッテリー:事前に満充電にしておき、ケーブルも忘れずに準備すること。

2. ウェットティッシュ、ポケットティッシュ:山小屋では石鹸が使えないことが多いので、アルコール入りのウェットティッシュで手を拭いて清潔を保っている。また、前述の通りクッカーやカトラリー類を拭くのにも利用。

3. 財布:嵩張らないようにコンパクトなものを使っている。

4. 常備薬、絆創膏など:頭痛薬や下痢止め、整腸剤などの錠剤や絆創膏、虫刺されの薬などを準備している。

5. 耳栓、替えのヘアゴムなど:山小屋内で他の登山客のいびきが大きいことがあるので耳栓は持参するようにしている。

6. 登山地図:登る山のルートは事前に確認し、地図も忘れず持参すること。

 貴重品や常備薬など、山小屋内で肌身話さずに持ち歩く必要のある荷物はサコッシュなどに入れてパッキングしている。

 貴重品などは登山口などで普段使いのカバンからザックに詰め替えるが、かつて登山前にザックに詰め替えるのを忘れたことがあるので、普段使いのサコッシュをそのままザックに詰めることで忘れ物対策をしている。

 これで登山前、登山後の煩わしさが減り、詰め替える際に車内に落として忘れることもないので(これも以前やらかしたことがある)、便利な方法だと自負している。

アタックザックに貴重品と水、行動食を入れて山頂アタック(撮影:伏見みう)

 山小屋に荷物を置いて山頂アタックする際には、貴重品の入ったサコッシュを邪魔にならず、かつ忘れずに持っていけるので、取り外してアタックザックとして使える雨蓋部分に収納するようにしている。