■キス釣りの楽しみ方

 キス釣りの最大の魅力はその力強い引きにある。小さな魚体からは想像できないほど、アタリは明瞭で、「ビク、ビクッ」としたリズミカルな強い引きに魅了されるアングラーも多い。

 活性の高い時期は、一度に2匹同時に釣れること(2点掛け)もあり楽しませてくれる。しかし、油断していると針が外れていつのまにか逃げられてしまうことも。キスの口は柔らかいため、時間経過とともに針が外れやすくなるのだ。1匹を釣り上げるか、それとも2匹目が掛かるのを待つか、どちらにしようか迷うもどかしさもキス釣りならではの楽しいひと時である。

 一方、活性が低い時はエサをつつきはするが、なかなか針に掛からないこともある。そうした場合は、エサの大きさ・長さや付け方を工夫し、いかにしてキスにエサを食わせるかといった駆け引きに頭を悩ませるのもキス釣りの醍醐味の一つである。

■キスの釣り方

2本針の仕掛けは釣具店でで300円程度で購入できる(撮影:summerdays919)

 キスの仕掛けは、天秤仕掛けの2本針を使うのがおすすめ。3本以上の針は同時に3匹掛かったとしても逃げられてしまう確率が高いため、慣れるまでは2本針でコツコツと釣果を上げていくのが良いだろう。

 1匹が針に掛かってバタバタと動いていると、掛かった魚によって動いた別のエサにまた他のキスが食いつくといった具合である。オモリは8〜12号程度のものを潮の速さ(海琉)に応じて変えるのが良い。

 エサは青虫(青イソメ)を使うのがおすすめである。青虫を5cm程度にカットし、針へ掛けるのがよい。キズゴ虫も釣れるが、この虫は小さすぎて、針へ掛けるのに苦戦するため、初心者にはおすすめできない。粉末状の生き餌用の滑り止めがあると青虫の扱いやエサ付けが格段にしやすくなるため、一緒に購入しておくと良いだろう。

生き餌の滑り止めは価格以上の活躍をするため、ぜひ購入しておこう!(撮影:summerdays919)