純白の花を咲かせる春の高山植物の代名詞、水芭蕉。唱歌「夏の思い出」の歌詞に出てくるように、水芭蕉といえば尾瀬(おぜ)を連想する人は少なくないと思うが、関西圏中京圏から北関東までは遠い。

 福井県勝山市の「取立山(とりたてやま)」は、山頂近くに水芭蕉の大群生地がある。山深くの登山口まで車でアプローチでき、見頃は例年だと5月中旬~下旬だが、今年はもっと早まる可能性がある。

 恐竜化石の産地として名高い勝山市内には恐竜のモニュメントが点在しているので、下山後に記念撮影して帰るのも良いだろう。

■冬季間は閉鎖される林道

 関西・中京方面から取立山に行くには、北陸道福井北ICから中部循環道に入り、勝山ICで降りて国道157号線に入る。途中、世界三大恐竜博物館の一つ「福井県立恐竜博物館」の横を通り、恐竜化石が大量に発掘されている勝山市北谷(きただに)地区を走る。

 石川県に入る手前、「東山(ひがしやま)いこいの森」で右折し「林道取立山線」に入る。

勝山では恐竜がお出迎え(撮影:小林 恵)

 冬季通行止めとなるこの林道の通行が解除されるのは例年なら4月下旬頃だが、2023年は4月中旬に解除されていて通行可能。ただし災害などで通行止めになる場合もあるので、事前に林道の状況を確認してから行きたい。

 林道を2㎞ほど走ると駐車場がある。約80台停められるが、開花時期の週末には早い時間に満車となるので早めの到着を心がけたい。一般車500円の駐車料金が必要。