今回紹介するのは、秘境の島の海に面した崖下にある絶景稲荷だ。春は山桜と海のコラボレーションが美しい。

向島の鴨ヶ峠から立岩稲荷神社へ向かう(撮影:野口宣存)

 この島の名前は、山口県防府(ほうふ)市の「向島(むこうしま)」。タヌキ生息地として天然記念物に指定されており、日本唯一のタヌキの保護区らしい。

 島にはタヌキの他に、キツネやアナグマが棲み、巣穴を掘れないタヌキはキツネやアナグマの古巣に棲むほか、時にはキツネやアナグマと同棲するとのことだ。

 目的地の稲荷神社は「立岩稲荷神社」といい、島の裏側にある。車やバイクで行けるのは島の中腹辺りまでで、そこから先の林道(海までの道)は歩きだ。ここでは行きが下り坂で、帰りが上り坂となるため、通常の登山とは逆の行程となる。