■絶景の秘境、立岩稲荷神社へ!
防府市郊外の錦橋(にしきばし)を渡り、向島へ渡るとすぐに、大きくて立派な立岩稲荷神社の一ノ鳥居が現れる。ここが立岩稲荷神社参拝のスタート地点だ。
ここからは車のすれ違いが困難な細い林道になる。林道を登っていくと二ノ鳥居がある標高126mの鴨ヶ峠(かもがとうげ)に到着。筆者はここに車を停め、参拝ハイクを開始した。
鴨ヶ峠にはため池があり、池の横を通る参道は少し荒れている。参道に入るとすぐに古い三ノ鳥居が現れた。鳥居を過ぎると林道にあたり、ここから3~4km程度、ゆるい下り坂の林道を歩く。
立岩稲荷神社までは、道端にお地蔵様が鎮座されており、道標となってくださるので道に迷う不安はまったく感じない。道中、瀬戸内海が見える眺望のよいスポットがいくつかある。また、山桜と緑の森と瀬戸内海のコントラストが美しく、長い距離も楽しく歩けるだろう。
林道の終点には、「関係車両以外進入禁止」と「立岩稲荷神社まで400m」の看板。ここから少々荒れた山道を進むと道が開け、立岩稲荷神社本社に到着する。
そして、さらに進むと崖の上にある小さな社が現れ、その横の坂道を下ると、海に面した崖の下にある秘境の立岩稲荷神社にたどりつく。
立岩稲荷神社の前は、大岩が転がる荒々しい浜辺。けっこうな迫力で、崖を背に座っているお地蔵様も落石が恐いのか、なかなか微妙な表情をしている。周囲を崖に囲まれた結界のような雰囲気も合わさって、秘境感がすごい。
一方、海側を見れば、海面の先に同じく防府市の離島、野島(のしま)や大津島(おおづしま)が見え、のどかな春の海が美しい。人がいない静かな場所なので、ついつい長居してしまう。
なお、帰りは登山(上り)である。体力は温存しておこう。