■四季折々に楽しめる! 焼森山と鶏足山

いろいろな表情を見せる稜線の周回ルート。低山だがしっかりとした服装で

 今回歩き出したのは、茨城県城里町上赤沢にある「鶏足山駐車場」。きれいな水洗トイレもあり、花の時期は臨時駐車場も増設されていた。見やすい案内図があり、ガイドマップも配布している心配りが嬉しい。コースは、鶏足山駐車場~ファミリーコース~鶏足山山頂~第二群生地~第一群生地~焼森山山頂~駐車場。ゆっくり歩いて4時間ほどだった。

 取材日はあいにくの霧雨で視界今ひとつだったが、晴れていれば富士山に男体山、塩原連山の眺望も良いとのことなので、また改めて来たいトレイルだ。鬱蒼とした針葉樹の谷間のトレイルから、シャラの木やヤマザクラなど落葉樹の開けた稜線のトレイルも変化があって楽しい。

 歩きやすくよく整備されているトレイルは、も使えるほど広く整備されていた。残念な天気にもかかわらず、多くのトレイルランナーやハイカーを見かけた。あまり長く歩きたくない方や体力に自信のない人は、栃木県茂木町にある「いい里さかがわ館」から花の時期に出るシャトルバスを使えば安心だ。少々の雨でもこの景色の魅力は変わらないだろう。第一群生地の入り口では、環境保全金として1人300円を集めている。この景観が末長く続くよう気持ちよく支払いたい。

■今年は花の時期が早い!? 開花情報をチェックして

このトレイルの他にも周囲には益子焼や笠間焼など見所がいっぱいだ

 例年より小雪のせいか3月上旬の高い気温のせいなのか、昨年よりも少し早いペースで開花している雰囲気があるようだ。最近は各自治体や個人の発信しているウェブサイトやSNSのおかげで、情報の収集も容易になってきていてありがたい。おかげでいいタイミングで来ることができた。複数のソース(情報源)から調べれば花の開花や天候、危険個所の有無など、かなり高い精度で調べることができるのがメリットだ。

 筆者の地元の里山では、サクラの開花と共に雪が消えた場所からカタクリの花がもうすぐ咲き始めることだろう。今年もまた心揺さぶる感動のトレイルを歩いていきたい。