長野県北部の飯綱町にある「丹霞郷(たんかきょう)」の桃の花が満開となっている。昭和8年に洋画家岡田三郎助が「まるで丹(あか)い霞がたなびいているようだ」と言ったことから「丹霞郷」と命名された。広がる桃畑が美しい景色を作り出している。
たおやかに開けた丘陵地は展望に優れ、桃の花のピンク色が一面に広がり、さらに菜の花も鮮やかな黄色で咲き乱れている。周囲の新緑の緑も淡く澄んでおり、気持ちもスッキリと晴れやかになるような開放的な眺めだ。
西には北信五岳(長野県から新潟県境にかけてそびえる山々。飯縄山・戸隠連峰・黒姫山・妙高山・斑尾山)が一望でき、北信濃を代表する牧歌的な景色を楽しむことができる。反対側、東に目を向けると、白い花を咲かせたリンゴ畑があり、千曲川の向こうに菅平高原や志賀高原が残雪を白く輝かせている様子も素晴らしい。農家の方の話だと、今年はゴールデンウィークいっぱいは楽しめそうだ。
ちょうど眺めのいい位置に駐車スペースも確保されているので、ゆっくりと桃の花見と山々を眺めることができる。農家の方々の大切な畑なので、許可なく立ち入らないように。一帯は狭い農道なので、一方通行の指示に従って運転しよう。