■猫といっしょに登山を楽しむコツ

 猫の性格や、子猫時代の過ごし方によるところも大きいが、猫と登山を楽しむためにはいくつかのコツがある。今回はそのうちの三つを紹介しよう。

猫リュックで休憩中の我が家の猫(撮影:野口宣存)

 まず一つ目は、猫に散歩を無理強いしないこと。人間もそうだが、無理強いされると逆に嫌いになる。無理をせずに、少しずつ慣らしていくのがよい。

 二つ目は、ハーネスとリードをつけておくこと。我が家の猫が苦手なのは、幼稚園から小学生くらいの元気な子どもと大きな犬だ。出会うとパニックに陥る。過去には、逃げようと高い木に登り、下りられなくなってしまったこともあった。そのため、リードをつけておくとパニックになった猫をコントロールしやすくなる。また、首輪でなくハーネスを使うことで、猫への負担が少なくてすむ。

 三つ目は、逃げ場を作ってあげること。苦手なものが近づいたときや、疲れたときなどの逃げ場として、猫リュック(ペットキャリーバッグ)があるとよい。なお、抱っこは絶対にダメ。パニックになった猫は、抱っこした人に噛みついたりひっかいたりする。また、寝ている子どもが重いのと同様に、疲れた猫も重い。山歩きで、両手がふさがってしまうのも危険だ。

猫との山歩きにいつも持っていくもの(撮影:野口宣存)
猫との山歩きに、猫トイレは必須(撮影:野口宣存)

 なお、持ち物については前述の猫リュック、ハーネス、リードに加え、フードボウル、水、キャットフード、チュール、足の汚れ落としなどがあると便利である。また、運動後は猫も便意をもよおすので、車に猫トイレを積んでおくことも、忘れてはいけない。