我が家の猫は、山歩きが大好きだ。猫を連れていて人に出会うと、たいてい満面の笑みで「猫と散歩できるの?」と、驚かれてしまう。確かに、犬を連れての山歩きと比べ、猫の山歩きは少数派かもしれない。

■北雲雀きずきの森から石切山と釣鐘山へ

今回の行程の大まかな地図(画:野口宣存)
トイレはここだけ。北雲雀きずきの森の入り口にあるトイレ(撮影:野口宣存)

 今回やってきたのは、兵庫県宝塚市の「北雲雀(きたひばり)きずきの森」。ここは、宝塚市が運営する自然公園だ。入り口はいくつかあるのだが、猫連れである都合上、駐車場がある北側の入り口に向かった。

 北雲雀きずきの森の入り口から比較的近い場所は人が多い。そのスポットを過ぎ、人が少なくなったのを見計らって、猫を猫リュックから出した。

険しい登山道もスイスイ登る我が家の猫(撮影:野口宣存)

 猫が犬と違うところは、人を見ても飛び掛からないこと。それどころか、知らない人が現れると怖がるくらいだ。忘れずにリードをつけておかないと迷い猫になってしまうので注意しよう。

 そうして歩いているうちに、北雲雀きずきの森の「みはらし広場」に到着した。ここは標高が180mほどの、大阪梅田のビル群も望める人気スポット。

みはらし広場からの眺望(撮影:野口宣存)
ときどき肩の上で休憩する我が家の猫(撮影:野口宣存)

 続いて向かったのは、標高283.5mの「石切山(いしきりやま)」だ。みはらし広場付近から、ゆるい登り坂を進む。猫も足取り軽くついてくる。標高約200mあたりに分岐があり、右の登りが石切山方面、左の下りが「釣鐘山(つりがねやま)」方面だ。石切山へは、傾斜が急で岩の多い道。それでも猫は身軽に岩を越え、坂道を駆け上っていく。

きずきの森からやってくると現れる、登山道の分岐(撮影:野口宣存)
険しい登山道もスイスイ登る我が家の猫(撮影:野口宣存)