富士山のよく見える登山スポットは? と聞かれ必ずといっていいほど名前が上がる「金時山」。山頂から、どーん! と広がる豪快な富士山の姿を一度でも目にすれば、誰もがその理由がわかるでしょう。
金太郎伝説に触れながら登る金時神社入口からのコースや、展望台からの眺めが良い乙女峠コースなど、無雪期であれば初級者でも登れる登山道が整備されていますが、今回紹介する「金時見晴パーキング」からだと、約1時間で山頂へ行くことができます。
■「金時見晴パーキング」から登山道へ
「金時見晴パーキング」は、2021年に開通した「はこね金太郎ライン」(県道731号線の愛称)と同時に完成した駐車場。その名の通り見晴らしが良くて、カーブやトンネルが続く運転の休憩ポイントにはちょうど良い所です。約35台ほどが収容可能ですが、トイレの設置はないので、歩き始めるまでに周辺の施設などで済ませるようにしましょう。
〈金時見晴パーキングをご利用の方へ:南足柄市〉
https://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/kankou/hiking/p06504.html
駐車場の裏手からすぐに登山道へ入ることができます。登山口の案内図で山頂までの時間を計算すると45分になりますが、途中の景色に足を止めることは避けられないので、1時間はみておきましょう。
歩きはじめからハコネダケの中を縫うような道を進んでいきます。整備は行き届いていますが、左右からの光が遮られていて、12月の上旬に訪ねたこの日は数日間晴天だったにもかかわらず、ところどころ水溜まりやぬかるみが残っていました。季節によっては雪や霜が残ることもあるので、登山靴はもちろん、汚れが気になる方はスパッツなども備えたほうが無難です。
■山腹からの眺めも良好!
5分ほど歩くと、明神ヶ岳と金時山を結ぶ、箱根外輪山の尾根道に合流します。山頂まで1時間の行程とはいえ「金時山」の標高は1,212m。途中には、かつての火山活動を思わせる大きな岩や勾配もあります。ちょうどいいタイミングで明神ヶ岳方面や箱根方面への展望が何度か開けるので、休憩を入れながら景色を楽しんで進みましょう。