■本場の味を出すための決め手を発見!

 本場の味を再現するには、本物を食べてみなければ。そんなわけで、タイには行けない代わりに、評判の良いタイ料理屋さんに行くことにした。タイの方がやっているお店で、日替わりカレー三種をペロリ。そこでわたしは出会ってしまったのが、「こぶみかんの葉っぱ」だ。

 早速、うちのカレーにも入れてみたら爽やかさが足されて、いくらでもおかわりできそうなお味に仕上がった。鶏肉は国産のおいしいものをお肉屋さんから調達した。

 最後にお口直しのゼリーも添えた。光岳にあの深田久弥さんが登った時に、パイン缶を食べて休憩したという記載を読んだことがあった。だからうちのデザートは、長野と言えばの寒天に、パインを入れてゼリーにしたものに決めた。

さて、これが2022光岳小屋の夕食です

 あとは盛り付け。カレー皿は、カラフルなものがいい。青や黄色なんてどうだろう。大きさはどうしよう。残飯は少なくしたい。そこで長崎の波佐見焼の平皿に、カレーを入れる器を別で付け、最初は少なめでおかわりをするスタイルにした。おかげでびっくりするくらい残飯が少なく済んだ。

 あれこれ考えて、試作して(たくさん食べて)。きっと他にも選択肢はいくつもあったんだろうけど、2022年シーズンの夕食はこんな経緯で決定した。2023年シーズンはどんな夕食にしようか、やっぱりマッサマンカレーとなるのか。現在あれこれ試作中。お楽しみに!

<前編>光岳小屋の夕食がみんな大好きな「あの一皿」に決まった理由とは?