2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』。前編に続き、後編では徳川家のルーツである、松平家に馴染みの深い愛知県豊田市の「松平郷」を紹介する。

■徳川家の前身、松平氏発祥の地「松平郷」

 愛知県豊田市にある「松平郷」は市街地から離れた、静かで自然豊かな場所にある。この地には、松平氏と徳川家康を祀る「松平東照宮」、松平氏の菩提寺である「高月院(こうげついん)」がある。

■季節ごとの草花が描かれた天井画が美しい「松平東照宮」

徳川家康と松平氏を祀る「松平東照宮」(撮影:菅沼とわこ

 松平東照宮には、この地で見られる草花が美しい天井画として描かれている。ひまわりなどよく知られているものから、クリスマスローズといった神社には馴染みのないものまで描かれている。全部で108枚あり、植物図鑑のようなその絵は見ているだけでうっとりしてくる。

 天井画の撮影方法のコツを一つ。床にスマートフォンを置き、インカメラで撮影するときれいに撮影できるので、ぜひ試してみては。

■家康の産湯に使われた井戸

徳川家康に産湯に使用された水が湧き出る井戸(撮影:菅沼とわこ

 松平東照宮には、家康の産湯に使われたと言われる水を汲んだ井戸がある。井戸で汲まれた水は竹筒に入れられ、速馬で遠く離れた岡崎城へ運ばれたと言われている。

 毎年4月にこの井戸で「お水取り」が行われ、井戸の水位により農作の吉凶が占われる。なお、昭和20年の「お水取り」では、井戸の水が枯れていたそうで、当時の参加者はわずかであったが、第二次世界大戦の敗戦を覚悟したと伝えられている。

●松平東照宮

・住所: 愛知県豊田市松平町赤原13
・電話:0565-58-1621

・ホームページURL http://www.matsudairagou.jp/about/toshogu.html
 ※拝観時間、拝観料はホームページをご確認ください。