■銀河鉄道の夜が明けて……
清々しい朝を迎えた。銀河鉄道が走り去ったかのように幻想的だった夜の情景はもはやなく、雪に埋もれた塘路駅のホームとその先に釧路湿原国立公園のまっ白な大雪原が広がっていた。そう、ここは北海道だ。「国立公園におけるコンテンツ創出と利用のあり方を検討する」という目的で、真冬の釧路湿原に来ているのだ。
宿の前を走る釧網本線は東釧路~網走間の166.2キロを結び、釧路川に沿って走る風景は美しく鉄道ファンにも人気の路線だ。釧路湿原の観光を満喫するには欠かせない重要なインフラである。塘路湖から流れる釧路川支流のアレキナイ川では、線路の下をカヌーで潜り抜けた。シラルトロ湖畔では線路脇の蝶の森遊歩道をスノーシュートレッキングを体験した。
そして、冬の釧路湿原といって誰もがイメージするのは、やはりタンチョウだろう。その美しい姿を見ることができたのは旅の最終盤、冬の釧路湿原に別れを告げ、釧路へと向かう列車の中からだった。
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