■山小屋仕事は想像以上の体力勝負!
宿泊客の見送りが終わり、朝ごはんを食べた後は、ようやく束の間の休憩時間をむさぼる。
その後は、午前中のうちにトイレや宿泊棟、食堂もすぐ掃除していたのだけど、さて掃除が片付いてちょっと休もうというタイミングで、「バッジくださーい」とお客さんがやってき始める。お隣の山小屋を朝イチで出た方や、日帰りの方は、こちらが思っているよりもかなり早く到着する。
トイレはバイオトイレから順番に開けていたので、朝は和式のトイレが空いていることも多かったのだが、「よし、今日も綺麗に掃除したぞ! 1人目の方、どうぞ〜」と開放した直後、もうすでに便器のまわりはおしっこまみれ、なんてことも少なくない。
今回、山小屋に手伝いで入ってくれた高橋くんは「え、もう1回拭くの……」と悲しげな表情で便器を見つめていた。山小屋あるあるである。
シーズン後半はスタッフ2人だけで回していたので、休めるときにしっかり休まないと、とてもじゃないが私たちは元気に仕事をすることはできなかった。接客はこちらが元気でなければできない。まずは登山者がいないうちに休もう、ということになった。
山小屋は定休日もないし、まさに体力勝負の仕事だ。シーズンを通して、まるでフルマラソンのように走り続けなければならない。お客さんに来てもらわないと困るけれど、そのために私たちは元気でい続けなければ。(後編に続く)
<ある夏の1日>
3:00 起床。食事の準備
4:00 朝食
5:00 片付けとお見送り
7:00 スタッフの食事
8:00 小休憩
9:00 掃除タイム
10:00 売店の接客
11:00 スタッフミーティング
12:00 宿泊客の受付と案内
15:00 夕食の準備
17:00 夕食
18:00 バータイム
20:00 消灯
22:00 片付けと朝食の準備
24:00 就寝