第3回 日本一標高の高いゲレンデ「横手山・渋峠スキー場」サラサラパウダー天国「熊の湯スキー場」 

 長野県の志賀高原マウンテンリゾートは、18もの多彩なスキー場が揃った大規模なリゾート。このうち13スキー場が集まるのが「中央エリア」とされるブロックだ。この中央エリアは、志賀高原マウンテンリゾートに滑り込む玄関口のひとつ。山麓から国道292号で高原に向かうと、最初に出合うのが「サンバレースキー場」。そして、「丸池スキー場」「蓮池スキー場」「ジャイアントスキー場」と4つのスキー場が並んでいる。

 中央エリアはさらに奥までスキー場が繋がる構成だが、ここではこの4スキー場にフォーカスを当てたい。このエリアは、「志賀高原 山の駅」からコースインする「志賀高原リゾートゴンドラ」が登場したことで、志賀高原の“新しい玄関口”として注目を浴びているからだ。

■志賀高原ではじめに出合う「サンバレースキー場」

リフト乗り場にある大きな時計台はサンバレースキー場のシンボル的な存在

 志賀高原に続く山道を進むと、道路沿いにゲレンデが見えてくる。それが「サンバレースキー場」だ。通りを挟んで広い駐車場があり、ここに車を停めて志賀高原マウンテンリゾートにコースインする人も多い。逆に、奥志賀高原方面からリゾート内のスキー場を滑り通してきた場合は、このスキー場が終着点となる。コース2本のコンパクトなレイアウトだが、「丸池スキー場」や「蓮池スキー場」が隣接し、ゲレンデを移動しながら広くコースを楽しめる。初級、中級、上級まで対応の変化に富んだ斜面構成で、高速クワッドリフトで効率的にコースをめぐれる。また、ナイター営業もあり、周辺の宿に滞在しながら朝から晩まで滑りを楽しめる環境だ。

■「丸池スキー場」にはキッズパークと非圧雪が混在

丸池スキー場の名所「丸池Aコース」。降雪後は絶好のパウダーエリアとなる

 「丸池スキー場」は、サンバレースキー場の山頂から滑り込んで移動できる。4コースのうち2本がビギナー向けの緩やかなコースだ。加えて、ベースにはソリやチュービングを楽しめる「丸池スノーランド」が設置され、ハンドルやブレーキが付いたソリや、スノースクートなどの珍しい乗り物を楽しめる。その一方で、最大斜度32度の「丸池Aコース」もあり、こちらは非圧雪ゲレンデであるためハイシーズンには良質のパウダーが積もり、その後コブが出来上がる難コースだ。ちなみに、丸池Aコースは日本で最初にリフトが架けられた「日本のスキーリフト発祥の地」とされる由緒あるところ。丸池スキー場には、ファミリーも上級者も楽しめる環境がギュッと凝縮されているのだ。

■ビギナーでものんびり滑れる「蓮池スキー場」

初・中級向けのコースがメインの蓮池スキー場はゆったりと滑れる

 「蓮池スキー場」は丸池スキー場からそのまま滑り込める立地。トリプルリフト1本に4コースを揃え、いずれも初級から中級向けのほどよい斜度が揃っている。最長となる長さ700mの「蓮池Bコース」は平均斜度が11度。白樺の林にコースが広がる和やかな雰囲気で、ファミリーやビギナーがのんびり滑るのに最適だ。国道を挟んでジャイアントスキー場が隣接し、スキー・スノーボードを装着したままトンネルの連絡コースを滑り抜けて行き来できる。

■「ジャイアントスキー場」の名物は迫力ある一枚バーン

ジャイアントスキー場のメインバーン上部は落ち込むような急斜面が待つている

 「ジャイアントスキー場」の名物といえば、超ワイドな一枚バーンの「ジャイアントゲレンデ」だ。最大斜度34度、全長1000mと滑り応え抜群なうえ、志賀高原マウンテンリゾートのなかでもトップクラスのハード斜面として知られている。壁のように広がる急斜面はFIS公認。ポールバーン専用コースもある本格仕様だ。上部が急斜面なのに対し、下部は幅広の緩斜面が広がっているため初心者だって楽しめる。コースに迂回路が設けられているので、初心者はここ通って下部へと向かうのがおすすめだ。

 また、2020年に「志賀高原 山の駅」に「志賀高原リゾートゴンドラ」が登場し、山の駅の駐車場に車を停めて、ゴンドラ利用で直接、ジャイアントスキー場にアプローチできるようになった。

■新しい玄関口となる「志賀高原リゾートゴンドラ」の登場

3連結のゴンドラがあるのは国内スキー場でここだけ

 2020年12月に新設された「志賀高原リゾートゴンドラ」は志賀高原の新しい玄関口となる存在だ。国内初となる搬器が3つ連結した珍しいゴンドラで、「志賀高原 山の駅」とジャイアントスキー場を約4分半で結ぶ。そこからさらにゴンドラやリフト、コースを繋いで、広大な志賀高原マウンテンリゾートのスキー場をめぐることができる。

 リゾートゴンドラがあるのは、蓮池スキー場の麓から近い「志賀高原 山の駅」の横。ここには、2011年まで蓮池と発哺温泉を繋ぐロープウェイが架かっていたが、それが撤去されて残った建物を山の駅としてリノベーションした。施設内にはチケット売り場やレンタルショップ、ロッカールームや更衣室もある。近くに約500台の無料駐車場もあり、ここを起点に滑る準備を整え、リゾートゴンドラでスムーズにコースインできるようになっている。

■必要な設備がすべて整った「志賀高原 山の駅」

必要な施設がすべて揃った「志賀高原 山の駅」を起点に志賀高原マウンテンリゾートに繰り出そう

 かつてロープウェイ駅舎だった建物をリノベーションした「志賀高原 山の駅」は、便利なハブ施設としてさまざまな設備が整えられている。チケット売り場には、一般窓口のほかに、webチケット購入者が窓口に並ぶことなくリフト券を受け取れる自動発券機「SKIOSK(スキオスク)」を設置。レンタルショップには上級者も興味をそそるハイグレードモデルを用意し、更衣室やロッカールームもすぐ側にある。志賀高原の景色を楽しめる眺めの良いレストランや、土産品が豊富なスーベニアショップもあり、食事も買い物も楽しめる。

 また、かつて運行していた40人乗りロープウェイの駅舎と搬器が残されており、ホームから見える志賀高原の山々やスキー場の冬景色は絶好のフォトスポットだ。山の駅の前には、長電バスの乗り場があり、カーユーザーだけではなく電車とバスによるアクセスも便利。まさに、志賀高原の新しい玄関口として理想的な環境といえるだろう。

 

<スキー場HP>
サンバレースキー場
https://shigakogen.co.jp/highlight/sunvalley
丸池スキー場
https://shigakogen.co.jp/highlight/maruike
蓮池スキー場
https://shigakogen.co.jp/highlight/hasuikeski
ジャイアントスキー場
https://shigakogen.co.jp/highlight/giant

第3回 日本一標高の高いゲレンデ「横手山・渋峠スキー場」サラサラパウダー天国「熊の湯スキー場」 

 

●MAP

 

[PR]