今年の営業が終わり、下山してから早1ヵ月。抜け殻のようになる間もなく、家業である林檎の収穫仕事が始まりました。毎日りんごをいじって、暮らしています。

りんごの12月。温暖化の影響か収穫が遅くなりまたまだりんごいじってます

■目指すは「自然に優しい」山小屋

 山小屋を始めるにあたり、「自然エネルギーを使った山小屋運営をしたいな」と思っていた。

 山で生活する時点で、もう自然に負荷をかけてしまっているとは思う。だからこそ、どうするか考えなくちゃいけないし、考えるべきだろう。しかも、私の場合はこの山で暮らしだけではなく働かせてもらってますから、大事にしますのでそばにいさせてくださいね、という気持ちもある。

 小屋を始める前の2月、そんなようなことをラジオ番組でちょろっと話したところ、なんと聞いてくれていた方が力を貸してくれることになり、プロジェクトが動き出した。

■光岳小屋エコ化プロジェクト「エコテカ」始動

ヘリコプターで小屋にやってきた太陽熱温水器。チリウヒーター川合さんと

 4月になり、山梨県北杜市にある八ヶ岳エコハウス「ほくほく」の見学へ。「ほくほく」は築40年の空き家を、高性能化リフォームした家で、太陽光発電と蓄電池、薪ストーブ、薪ボイラー、太陽熱温水器を備えている。冬は薪ストーブを軽く燃やすだけで、家中20℃以上になり、夏は建物全体を6畳用のエアコンだけで冷房できる。お湯は太陽熱温水器と薪ボイラーで沸かすので、電気とガスを買わなくても快適に過ごせるとのこと。

 この家の持ち主は、朝日新聞の記者である斎藤健一郎さん。斎藤さんは私の友人で、5アンペアでの生活を実践していたちょっと変わった人だ。山小屋の事情を知っていて、見学においでよ、と誘ってくれたのだ。さらに「ほくほく」の太陽光発電チームの佐藤博士さんと太陽熱温水器の老舗メーカー「チリウヒーター(株)」の副社長である川合英二郎さんを紹介してくれた。