■「休むこと」が仕事のパフォーマンスにも繋がる

休みの質が仕事の質や人生の質に繋がるのだ

 拙著『超ミニマル主義』は、時短術の教科書と呼ばれることが多いが、ぼくが極めた超時短術のルーツは、この「バカンス思考」にあったのだ。「休むため」という高いモチベーションが、徹底したスケジュール管理術と最短でのタスク処理術の体得につながり、労働時間を大幅に圧縮することができた。

 人よりたくさん休みをとって遊ぶことは、通常の会社員の枠を超えて、釣りやキャンプ、登山の高い技術の習得につながった。30代からは、フライフィッシングとアウトドアが、プロデューサーという激務の本業と並行しての副業となり、ニュージーランドに移住して40代になってからは、本業の1つとなった。

 得られたギフトはそれだけじゃない。しっかり休み、本気で遊べば、どんな仕事疲れやストレスも消し去ることができる。休み明けの、完全にリフレッシュしたハイパフォーマンスの脳が叩き出す生産性の高さは最高だった。

 ぼくの場合は、誰よりも休暇を取る頻度が高かったため、常にいい状態を維持することができた。

■人生を豊かにするのは「3連休以上のバカンス」

 レコード会社勤務時代、メディアの取材を受けるたび「ヒットの方程式はなにか」と聞かれていたが、「そんなものはない」と即答していた。

 でも、今なら答えられる。「どんなに嫌われようが、批判されようが、しっかり休んでいたことです」と。そして、「働き方は休み方で決まる」と断言できる。

 そう、人生を豊かにするのは、体や心を壊してまで働いて稼ぐことじゃない。“3連休以上のバカンス”なのである。

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