毎年どこかで甚大な自然災害が起きている災害大国日本。災害報道を見るたびに「もしもの時のために防災グッズを用意しておこう」と話題になるものの、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で今日に至っている方も多いのでは。

 事実、防災グッズに関するアンケートでも、準備率は約6割なのが現状だ。準備できていない人の約3割は、「やらなければならないと思いつつ、準備ができていない」と思っているのも事実だ。

参考URL:自宅に「防災グッズ」を準備していますか?(NEWSCAST)

 今回、100均であれば手軽に防災グッズを準備できるのではと考え、100均ショップ内を探索し、防災関連グッズを購入。さらに実際の使用状況を想定し、家キャンで使用したので参考にしていただきたい。

■防災グッズを100均で準備してみた

出典:「地震などの災害に備えて 防災グッズの紹介」(消防庁URL)(2022年10月9日に利用)

 総務省消防庁では「非常持ち出し袋には、最低これだけは必要です」との文言入りで、防災グッズ21品目を紹介している。今回これを基本に、可能な限り100均で揃えてみた。また、筆者の生活環境に合わせてアレンジし、実際に使用してみた。

100均で揃えた防災グッズ(撮影:中村真吾)

 アレンジしたグッズは下記の表の通り、全部で5つ。

●10種類の機能が備わった「マルチツール」

10種類の機能を備えた、ダイソーのマルチツール(撮影:中村真吾)

 缶切り以外でも、10種の機能を備えたカード型マルチツール。ドライバーやナイフなど、もしもの時に役立つアイテムが備わっており、カード型でコンパクト。ちょっとしたスペースに収納できる便利アイテムだ。

●軽くて暖かい、「緊急簡易ブランケット」

小久保工業所 緊急簡易ブランケット(撮影:中村真吾)
羽織るだけで十分に暖かい、緊急簡易ブランケット(撮影:中村真吾)

 毛布の代わりとなる「緊急簡易ブランケット」。毛布のようにかさばらず携帯性にも優れ、材質がアルミ性フィルムのため防風、防水、保温の面でも安心だ。

 実際に性能を検証するため、こちらを使用しテント内で寝てみた。使用した感想は、羽織るだけであれば本当に暖かい。就寝中は体に触れているところは暖かいが、軽すぎるためブランケットが浮き上がり、足元から冷気が入ってきて朝方は寒くて目が冷めた。

 災害時、このブランケットのみで寝る状況になった場合、足元を覆うなどの対策が必要だと感じた。

●電池不要で24時間光る、災害備蓄ライト

折るだけで24時間光続ける、ダイソーの災害備蓄ライト(撮影:中村真吾)

 災害時は停電の場合もあるため、光源はできるだけ多いほうがよい。100均で電池式のペンライトとヘッドライト、燃焼時間12時間の非常用ロウソクとともに、災害備蓄用ライトを購入した。

 火も電気も不要で、「パキッ」と折るだけで24時間発光し続ける便利アイテムだ。明るさはそこまで強くないが、近くに灯りがあるだけで安心した気持ちになる。万が一孤立した際も24時間発光し続けるため、自分の居場所を知らせるためにも役立ちそうだ。