■八島ヶ原湿原から車山肩駐車場へ

 物見岩から30分ほど遊歩道を歩くと、八島ヶ原湿原にたどり着く。八島ヶ原湿原は標高1,630m地点にある日本を代表する高層湿原で、高山植物の宝庫として知られている場所である。この湿原は野生鹿の食害を防ぐため、ぐるっと柵で囲われている。散策用の扉をくぐり抜けて歩を進めると、すぐに山荘があるのでトイレ休憩を挟むのが良さそうだ。この山荘の近くにも八島ビジターセンター駐車場があり、湿原散策を目当てに訪れるハイカーで賑わっている。

 湿原は木道を歩いて1時間15分ほどで1周できる。疲れている、あるいは体力に自信のない方は、湿原の隣のショートカットコースを歩きつつ、横目で湿原を眺めながら歩くと20分ほどで湿原エリアを抜けられる。各々の体調に合わせてコースを選ぼう。

日本を代表する高層湿原の一つ、八島ヶ原湿原(撮影:伏見みう)
八島ヶ原湿原は高山植物で有名で、四季折々の景色を楽しめる(撮影:伏見みう)
霧ヶ峰のススキと紅葉の見頃は11月上旬ごろまで(撮影:伏見みう)

 八島ヶ原湿原を抜けると遊歩道を歩き、車山肩駐車場まで50分ほどでたどり着く。最後の緩やかな登りは少々きついものの、ラストスパートなので踏ん張って登ろう。この周回コースは緩やかな道が続くものの、各所で見応えのある絶景や、変化に富んだ景色を楽しめ、霧ヶ峰の魅力を味わい尽くせる。

 途中で疲れたらコースを変更して駐車場に戻ることができるので、自身の体力や天候などと相談しながら散策を楽しもう。

 霧ヶ峰のススキと紅葉の見頃は11月上旬ごろまで。まだ間に合うので、ぜひ「遊ぶ山」霧ヶ峰で変化に富んだ大絶景を満喫してみてほしい。