■八栗駅 険しい五剣山の麓に点在する源平の戦跡

八栗寺のある五剣山の別名と同じ八栗駅(撮影:藤田勝久)

 琴電屋島駅から東へ2駅進むと八栗駅がある。八栗寺があることから八栗山の別名を持つ五剣山(ごけんざん・375m)は、駅の北側にそびえる。

 五剣山は、弘法大師が天から降った五本の剣を山に埋めて鎮護(ちんご)としたことから名が付いた。

八栗寺の背後にそびえる五剣山(写真提供:五剣山八栗寺)

 五剣山の中腹には、85番札所の八栗寺がある。麓から寺まではケーブルカーの八栗ケーブルでアクセスできる。八栗駅からケーブル乗り場までは徒歩で約20分の道のりだ。

源平合戦の折、安徳天皇を守るために築かれた「総門」の跡(撮影:藤田勝久)

 八栗駅周辺は住宅街で、源平合戦の屋島の戦いゆかりの史跡が点在。「扇の的」の故事で知られる那須与一が祈りをささげた「祈り岩」や、平氏方が幼帝・安徳天皇を守るために築いた「総門」の跡などを訪ねるのも面白いだろう。

・五剣山八栗寺
香川県高松市牟礼町牟礼3416

・総門跡
香川県高松市牟礼町牟礼2424-6