釣りを楽しんでいる人の中でも、なかなか敷居が高いと思われている船釣り。海の状況次第ではクーラーボックスを魚で満杯にすることもあるので、興味を持っている人も多いはずだ。

 まず船釣りには貸切りと乗合船の2つがある。「貸切り」は船1隻を仲間内で貸し切って釣りを楽しむ。釣り物を自由に選べて、仲間内だけで楽しめるのがメリットだが、船1隻を貸し切るため人数が揃わないと1人当たりの負担金額が大きくなるのがデメリット。

 乗合船は釣り物があらかじめ決まっており、釣りに行きたい人が集まって予約を入れる。そのため1人でも気軽に船に乗れるメリットがある。当然知らない人と一緒に船に乗ることになるため、仕掛けはある程度揃える必要が出てくる。

 船は釣りをする場所(釣り座)が出船前に決められる。乗合の場合は釣り座によって釣れる数が変わってくることも少なくない。そのため釣り座選びは先着順や抽選など、釣り船によってルールが異なる。

 このような独自のルールに限らず、何事も”初めて”というものには不安がつきものだ。そこでまだ釣り船に乗ったことがない初心者に、釣り船の乗り方や注意点などを解説していく。

■タックルやルアー、レンタルなどはまず電話確認がベスト

釣りで使用する道具は幅広いため事前確認が大切(撮影:戸松慶輔)

 初めて船に乗る場合には、さまざまな疑問が浮かんでくる。

 ホームページで確認できる場合もあるが、分からない場合は電話で問合せをしよう。予約の電話でなくとも基本的には質問には応じてもらえる。

 確認しておきたいのは以下の事項だ。

・使用するタックル(竿、ライン、リール、ルアー、仕掛けなど)
・ライフジャケットや竿のレンタルの有無
・氷やエサは船が用意するのか自分で用意するのか
・料金や時間、集合場所、駐車場など

 またこれら以外にも予約時には「船釣り初心者」である旨を伝えておこう。そうすれば船長から見える釣り座に案内してもらえたり、アドバイスをもらいやすくなる。

 船宿の船長は朝早い時間の出船が多いので、夜間の連絡は遅くても夜7時までに電話をしておこう。

■集合時間? 出船時間?

 船によって微妙に異なるのが集合時間や出船時間と呼ばれるもの。

 集合時間が決められている場合は、指定時間の15~30分前に到着しておこう。

 出船時間の場合は、1時間ほどゆとりをもって現地に到着しておかなければならない。出船の30分前には乗船して準備が進められるように時間を調整しよう。

 乗合船では他のお客さんも一緒に船に乗ることになるため、遅刻は厳禁。交通渋滞などでどうしても間に合わない場合は、必ず電話を入れるのがマナーだ。