■中部山岳国立公園「栂池自然園」で湿原に散りばめられた秋を歩く
●絨毯のように広がる紅葉を散策
長野県、白馬バレーの北部に位置する栂池高原は、エリア内でも積雪が多いことで知られるリゾート地。春から秋にかけて山頂エリアのロープウェイが運行し、降り場から歩いて7分で標高1,900mに広がる中部山岳国立公園「栂池自然園」へとアクセスできる。
日本有数の高層湿原が広がる園内は、大半が歩きやすい木道が整備され、ミズバショウ湿原、ワタスゲ湿原、浮島湿原、展望湿原と4つのポイントをめぐりながら、1周約5.5㎞のコースをのんびり散策することができる。
自然豊かな湿原は、雪解けの時期に姿を現わすミズバショウの群生を皮切りに、ニッコウキスゲやコバイケソウなど多種多様な高山植物が季節を追うごとに咲き誇る。9月に入ると湿原の紅葉が色づきはじめ、赤や黄金色の絨毯がどこまでも続く絶景に。
そして紅葉の最盛期の10月は、赤や黄色に染まったナナカマドやカエデ、ダケカンバが湿原を縁取り、自然園全体が燃えたつような鮮やかな光景になる。栂池園内は晴れた日には白馬三山の眺望もあり、フォトスポットに事欠かない。
最奥の展望湿原まで足を延ばせば、白馬三山に続く大雪渓を間近に見ることができる。
●SPOT.1 紅葉が広がる秋の湿原
起伏が少なく子どもやシニアでも歩きやすいミズバショウ湿原や、岩の間から涼しい風が吹く「風穴」を越えると、広々としたワタスゲ湿原があり、木道を囲む紅葉がまるで絨毯のよう。
●SPOT.2 白馬三山が間近に迫る展望湿原
栂池自然園の奥地にある展望湿原は、白馬三山が近い絶景スポット。日本三大雪渓のひとつに数えられる白馬大雪渓も間近に見え、荒々しい北アルプスの山容も迫力満点だ。錦に染まった秋の山並みと、白い雪渓のコントラストが美しく、絵になる構図で写真を切り取れる。