仁淀川は、愛媛県と高知県を流れる一級河川。水質は全国一位に数度輝いた折り紙つきで、光の加減で青やエメラルドグリーンに見えるその姿は「仁淀ブルー」と呼ばれ、広く知られている。

 今回は仁淀川の中でも、より透明度の高い仁淀ブルーが堪能できる、中津渓谷と安居渓谷を紹介する。

■探検気分で散策できる中津渓谷

 中津渓谷は仁淀ブルーだけでなく、滝や石柱、展望台など見どころがたくさん。全長1.6kmのコンクリートの遊歩道が渓谷をなぞるように設置されているが、スニーカーなど歩きやすい靴は必須。

荒々しい自然の中を歩く中津渓谷(撮影:プリチャード香里

 辺りにはゴツゴツした岩や深い森があり、また轟音を轟かせながら流れる水は迫力満点だ。遊歩道には欄干がなく、ちょっぴりスリルもあるが、大自然の真ん中を冒険しているような錯覚すら覚える。

 遊歩道の周りには七福神が点在しており、景色を楽しみつつ探しながら歩くのもおすすめ。

中津渓谷のところどころに鎮座する七福神(撮影:プリチャード香里
太陽の光に当たって透けて見える川底(撮影:プリチャード香里

 しばらく歩くと、中津渓谷のシンボルとも言われる「雨竜(うりゅう)の滝」に着く。20m上から水飛沫を上げ、噴き出される滝は迫力満点。何万年もの時を経て削られた、赤い岩肌とのコントラストも見逃せないポイントだ。

赤い岩と雨竜の滝にかかる、小さな虹(撮影:プリチャード香里