■井出の代官屋敷と狩宿の下桜
富士の巻狩の際、頼朝公一行が陣所にした場所が、富士宮市の狩宿(かりやど)にある井出の代官屋敷。鎌倉時代に勢力を持った一門である井出氏が頼朝公一行に住宅を提供したと言われており、現在の建物は江戸時代中期に焼失した後に再建されたもの。現在の井出屋敷は個人宅なので門を見るだけしかできないが、頼朝公一行が数日間、陣を構えた場所で歴史ロマンを楽しめる場所だ。
敷地内には頼朝公が馬を繋いだとされる「狩宿の下馬桜(かりやどのげばさくら)があり、毎年4月10日ごろに見事な桜が満開になるそうだ。残念ながら筆者が訪れた際は蕾も出来ておらず、天気がよくなかったので富士山の全貌が見えなかったが、天気と時期が合えば、かつて頼朝公も見た富士山と桜の絶景を楽しむことができる。
井出の代官屋敷へのアクセス
・東名高速道路・富士ICから約30分。近くに数台駐車可能な無料駐車場がある。トイレ有り
・JR身延線・富士宮駅から「白糸の滝行き」バスで約20分の「中井出」で下車後、徒歩10分程度
・住所: 静岡県富士宮市狩宿91
■富士山の雄大な景色と鎌倉時代の歴史を感じる富士宮市
富士宮市は雄大な富士山を間近で眺めることができ、その湧水が作り出す滝で有名な観光地。そんな富士宮市は、鎌倉時代の武士が見たのと同じ富士山や滝の絶景を眺めることができる魅力的な場所だ。
富士宮市に来る機会があれば、ぜひ『鎌倉殿の13人』ゆかりの地巡りを楽しんでほしい。