■古代ロマンを秘めた巨石を訪ねる
神野山の山腹には、名前のつけられた巨石が点在している。それぞれの岩が神の依代(よりしろ)となる磐座(いわくら)と目されていたが、2002年に、鍋倉渓とそれら巨石との位置関係が、約4000年前の星空に重なることがわかった。
鍋倉渓を天の川に見立てると、竜王岩が蠍座の赤い星「アンタレス」。夏の大三角形を構成する「アルタイル」が天狗岩、「デネブ」が王塚、「ベガ」が八畳岩。そして北斗岩が「北極星」に相当するというわけだ。星座の星に例えられる巨石は、山頂に続く散策路沿いに点在している。古代ロマンに身を委ねる冬のハイキングも一興だ。
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●いまもご神体として祀られる竜王岩
鍋倉渓の左岸に整備された木製の散策路”ウッドウオーク”を登っていくと、竜王岩(アンタレス)と書いた看板が現れる。岩は、日輪教神野山鍋倉分教会のご神体として境内に祀られているので、詳しく見たい場合はいったん渓谷を下り、駐車場右手から渓谷沿いに延びる道をたどると同教会に行くことができる。