これを読んでいるみなさん、今年の秋はもう十分堪能しましたか? まだ物足りなく感じている方も、秋の締めくくりを求めている方も、まだ間に合う「関東で一番遅い紅葉」はいかがですか?

■さあ、関東で一番遅い紅葉へ

 房総の紅葉の名所といえば養老渓谷が有名ですが、今回はそのすぐ隣の梅ヶ瀬渓谷と大福山をセレクト。温泉街に隣接する養老渓谷より圧倒的に人が少なく、大福山と組み合わせて「山あり谷あり」のおすすめルートです。

小湊鐵道の養老渓谷駅。すぐ隣に足湯あり!

 歩きの起点は、レトロ感満載の小湊鐵道養老渓谷駅。足湯も併設されていて、帰りの電車の待ち時間も快適に過ごせそうです。

 目の前の有料駐車場にはたくさんのクルマが停まっています。かくいう自分も今回はクルマ移動。但し駅前ではなく、より渓谷に近い駐車場から歩き始めることにしました。

歩き始めてすぐ、川沿いの道路から楽しませてくれる紅葉

■紅葉、断崖、清流、苔…… 自然を満喫

 道は色づく木々に出迎えられる舗装路から未舗装路に、やがて梅ヶ瀬川の細く流れる川岸に出ます。両岸を切り立った崖にはさまれて、日差しは川面まで届かないところが多く、そのぶん苔類がみずみずしく岩肌を覆っています。

ダイナミックな地層が表出した断崖が白く輝く
落葉を浮かべながら流れる梅ヶ瀬川の畔を歩いていきます
倒木の表面を覆う苔が愛らしい

 見上げると、白く輝く岩壁の上に鮮やかな紅い葉が点々と、真っ青な空を背景に色のアクセントをつけていました。

断崖の上に色鮮やかな赤と青
何度も見上げながら歩いてしまいます