●巨石、八畳岩

八畳岩の頂からの眺め。高さ7m。ちょっとした断崖絶壁 (撮影:Little Dinosaur)

 山頂から「めえめえ牧場」への道をたどると八畳岩の標識が目に入る。頂きが8畳分の広さがあるので名付けられた岩だが、高さ7m、幅10mあり、ほぼ絶壁と言える斜面は50畳分の広さがあり、見応えのある一枚岩の巨石だ。こと座の1等星べガに例えられる磐座だ。

ベガは七夕の「おりひめ星」としてお馴染みの星 (撮影:Little Dinosaur)

●4000年前の北極星

古代の北極星トゥバンを意味する北斗岩 (撮影:Little Dinasaur)

 八畳岩からさらにめえめえ牧場を目ざして下山すると同牧場の第二駐車場に出る。ここから案内標識に従って歩を進めると北斗岩の看板が見えてくる。地球の歳差運動のために時代により北極星となる星は替わる。現在の北極星は「こぐま座アルファ星」だが、4000年前は「りゅう座アルファ星」トゥバンが北極星の役割を担っていた。北斗岩は、そのトゥバンを表しているのだそうだ。ピラミッド建設時、方位を決める手立てとして、古代エジプト人が縄文人と同じ星を利用していたと考えると、古代世界への想像力がどんどん高まる思いだ。