■食べられない毒魚・2種目「キタマクラ」

名前があまりにも不吉なことで知られる「キタマクラ」

 キタマクラもエサ釣り全般で釣れてしまう毒魚だ。日本では古来から亡くなった人を寝かせる際、頭が北を向くようにする習慣がある。キタマクラは、食べると北枕になってしまう(死んでしまう)というのが名前の由来。それほど恐れられている魚なのだ。

 キタマクラも「テトロドトキシン」を持っている。食べるにはクサフグ同様免許が必要だが、プロが捌いても美味しくはないため、ほとんど食べられていないそうだ。

■食べられない毒魚・3種目「ソウシハギ」

食欲が失せる色合いをしている「ソウシハギ」

 あまり見慣れない魚かもしれない。伊豆諸島や沖縄などでは頻繁に釣れ、非常になじみ深い。近年東京湾でも姿を見せているらしいので紹介しておきたい。

 ソウシハギは、「パリトキシン」という毒を内臓に持っている。その毒の強さはなんと「テトロドトキシン」の数十倍。

こちらはパリトキシンもテトロドトキシンも持たない「ウスバハギ」。ソウシハギと非常に似ている

 ソウシハギは、「ウスバハギ」や「ウマヅラハギ」といった魚に非常に似ている。色こそ違えど、形はほとんど同じだ。毒々しい青色をしているのがソウシハギなので、覚えておこう。

筆者が釣った50センチ前後のソウシハギ。まだまだ大きくなる

 ソウシハギは、80センチ近くまで成長する大きな魚だ。せっかく釣れた大きな魚をリリースするのは悔しいが、背に腹は代えられない。