釣りという趣味は、大きな魅力が2つある。1つは、魚を釣る楽しさ。そしてもう1つは、楽しみながら食材が手に入るということ。釣りは食と密接する趣味だ。

 一度でも自分で釣った魚を食べたことがある人は、釣れたら持ち帰って食べたい!と思うようになるだろう。しかし、注意してほしい。釣りを始めたばかりの人は意外に思うかもしれないが、「食べられない」毒魚ほどよく釣れるのだ。知らずに持ち帰って食べてしまったら大変。また、「食べる」以前に「触れない」毒魚と出会うことも多い。つまり、釣りを安全に楽しむにはこれら「毒魚」を覚えなくてはならないのだ。

 今回は、「食べられない」「触れない」毒魚を各3種類ずつ紹介していきたいと思う。

■食べられない毒魚・1種目「クサフグ」

「クサフグ」ふくれる姿が愛らしい

 クサフグは、どこへ投げても猛攻を受けてしまう日があるほどよく釣れる。また、エサをうまく食べてしまう「エサ取り名人」である上に、仕掛けを食いちぎってしまうほどの歯を持っており、釣り人を悩ませる。

 クサフグは「テトロドトキシン」という名の毒を持っている。痺れ、吐き気、けいれんなどを起こし、最悪死に至ることがある毒だ。クサフグの肝臓は、たった2グラムで人間を死に至らしめると言われている。食べるには「ふぐ調理師」という免許が必要で、絶対に素人は手を出してはいけない危険な魚である。