■気軽に歩けるルート。でも足下はしっかり準備を
道は沢伝いに続くので勾配は緩やかで歩きやすいです。ただし、道がぬかるんでいる箇所も多く、沢を右岸へ左岸へと度々またぐため、足下はゴアテックスなどの防水素材で滑りにくいソールのシューズなら安心して歩けるでしょう。
歩道沿いの木々は、日照の違いによるのか、まだ青いものもあれば既に朽葉色の葉が落ち始めているものもあり、色づきはまちまち。断崖の上の日の当たる紅葉を見上げ、川面に映る青空や水を滴らせる苔を眺めつつ歩けば、あっという間に大福山へと尾根を上る分岐に到着します。
ただし、残念なことに2年前の台風による崩落でルートの一部が寸断されているそうで、今は直接上がることが叶いません……。
分岐の先には「日高邸跡」という、千葉県内でも有数といわれる紅葉の名所かつ休憩適地があるのですが、そこまでのルートも通れなくなっています。
明るい尾根からの紅葉を拝めないのは心残りですが、安全のためにはやむを得ません。分岐にあるベンチでひと休みした後、来た道を戻ります。
■やっぱり山頂にも行ってしまおう!
そのまま戻るだけでは楽しみを半分残したままフラストレーションが溜まりそう。まだ歩き始めて2時間も経っていないので、思い切って大福山への往復も歩くことを決断!
……いや、本当は「思い切って決断」なんて大仰なことではなく、舗装された道をのんびり2時間弱往復するだけなんですが。
ということで、スタート地点近くの分岐まで戻ったら、そのまま大福山へのルートへと登り再開。大福山までのこの道は「見晴らしのみち」とも呼ばれていて、少しずつ標高を上げていくにつれて房総半島の眺望が開けてきます。
そして、道の脇を赤や緑のモミジや時に黄色のイチョウが目を楽しませてくれます。舗装路でも歩きたくなる理由がここにあるのです。