■やはり見た目も気になる!
他にも、デザインやカラーなどのグラフィックなどを重要視してスキーを選ぶ人もいるだろう。個人的には滑走性能に影響を与えないグラフィックは、スキー選びに際して優先度は低いが、コレクションの一つとして吟味する人には、このグラフィックが一番大事な選択肢ということもあるだろう。
また、形状や構造とは別にスキーの反り具合を示す「ロッカー形状」もパウダー滑走に与える影響が大きく、どのようなタイプのロッカーなのかというのも選択基準の一つだ。ロッカーとは、単純に言えばスキーのトップやテールの反り具合のことだが、反り始める場所がどのあたりか、どの程度反っているかによって、回転性能や安定感、浮力にも影響を与える。
ロッカーのきついスキー(大きく反っているスキー)ほど回転性や浮力は高まるが、ゲレンデでの操作性や安定感が低下していく。
従来のスキーは力を加えずに平地に置いた際、足下のセンター部分が浮くようにそったキャンバー形状になっている。このキャンバー形状に対し、ロッカーしている部分の長さによって呼び名も変わっていく。キャンバー部分が全くなく逆反りしたものをフルロッカーなどとも呼ぶ。
ロッカーの言い回し(記述)はメーカーによってそれぞれ異なり、共通された定義がないので、少々わかりにくいのが現状だ。自分の滑走スタイルや目的がはっきりしてくるとどのくらいのロッカーが良いのかも見えてくる。やみくもにロッカーしていれば良い、というものでもない。
■メーカー、ブランドによっては商品ラインナップが豊富
スキーの種類は、メーカー、シリーズ、モデル、それぞれの長さといった具合に順に分けられる。ファットスキーを作っているメーカーはいくつもあるが、メーカーのなかでもラインナップの豊富な(ファットスキーに注力している)ブランドであれば、種類も多くシリーズ展開している。
主に開発コンセプトや使用目的の違いで、硬さや重さの異なるシリーズが展開され、それぞれのシリーズの中にスキーの幅を変えたモデルがあり、それぞれのモデルに長さの展開がある。
例えば、ブラックダイヤモンド(Black Diamond)というメーカーのファットスキーは、インパルス、ヘリオカーボン、ヘリオリーコン、という3つのシリーズに分かれていてそれぞれ構造が異なる。その中のヘリオカーボンであれば88mm、95mm、104mm、115mmの4モデルがあり、同様の構造ながらデザインと3サイズなどのスペックが異なる。さらに104mmのモデルであれば166cm、172cm、178cm、184cmの4つの長さのラインナップがある。