寒い冬に人気の暖房器具。そのひとつが「ストーブ」だ。自宅でもキャンプでもストーブを使っているキャンパーは多い。だが注意して使わないと火災や一酸化炭素中毒の恐れがあり、最悪の事態を招いてしまう。

 もうすぐやってくる冬キャンプシーズンの為に、テント内でストーブを使う際のチェックポイントを紹介する。

※テント内でのストーブの使用は非常に危険。前室のあるテントなら前室部分で使用すること。どうしてもテント内でストーブを使用しなければいけない場合は、注意事項を把握して、自己責任で使用すること。

■チェックポイント1 必ず換気をしながら使う

換気を行う際に、テントの入り口の幕がストーブに近付かないように注意

 灯油ストーブを使用する際、最も恐ろしいのが「一酸化炭素中毒」。一酸化炭素中毒とは、空気中の一酸化炭素濃度が高くなり、それが人体に取り込まれると中毒症状が出る恐ろしいものだ。

 十分に換気が行われない空間で長時間ストーブを使うと、空気中の酸素が少なくなり燃焼が不完全になる。その際に発生するのが一酸化炭素だが、色も匂いもないので、気付かぬうちに危険な状態に陥ってしまうのだ。頭痛やめまいからはじまり、不整脈や失神と症状は悪化する。さらに進行すると意識を失い、呼吸停止になる恐れがある。回復する場合もあるが、神経症状や精神障害など後遺症が残ることもあるのだ。

 冬のキャンプでは寒さ対策が必須で、ストーブを使用しているキャンパーも少なくない。使い方に気を付ければ快適に過ごすことができるので、注意して使ってみてほしい。

■チェックポイント2 燃えやすいものを近くに置かない

乱雑しがちなテント内はしっかりと片付けて、ストーブの近くにはものを置かないようにする

 当たり前のことだが、ストーブの近くに燃えやすいものを置くのは絶対にNG。服や毛布、寝袋以外にもテントの幕にも注意が必要だ。風でテントが転倒しないように設営時から気を付けること。

 ストーブの周りばかりに気を取られて忘れてはいけないのが、ストーブの上部だ。ストーブの上部もかなり高温になるので、お湯を沸かすためのやかんなど以外は置かないようにしよう。

 ファミリーキャンパーは、子供が誤って触らないように対策も必要だ。