■ポータブル電源×カーインバーターで完璧

ALLPOWERS 300W(288Wh/78000mAh)を購入

 キャンプ好きならご存知の便利アイテム「ポータブル電源」も、実はインカーワークとの相性がよい。カーインバーターはどうしても車のバッテリーに依存するため、ガソリンの消費をさけるためには、バッテリー上がりに注意しなければならない。

 キャンプ先でバッテリーが上がってしまうと少々厄介なため、ポータブル電源をもっておけば一安心だ。ポータブル電源によってはLEDライトがついているので、夜間は車内灯を使用せずに車内で紙の資料づくりも問題なく行える。

 

最近のポータブル電源はワイヤレス充電機能も

 

ポータブル電源によってはLEDライトが備わっているので車内灯を使わずに紙の資料作りもできる

 ポータブル電源があれば、インバーターが不要なのでは? と思う人もいるかもしれない。しかし、ポータブル電源そのものの電源がなくなってしまえば、充電はできなくなってしまう。

 そこで、走行中にインバーターを使ってポータブル電源を充電をすれば、車内電源やガソリンを無駄にすることなくパソコンへ電気を供給する環境をつくれるというわけだ。

 インカーワークをしなくとも、キャンプでポータブル電源を使う人は多いだろう。そんな人でもインバーターをひとつもっていれば、わざわざ屋内で充電することなく、発電・蓄電・給電がすべて車で完結できてしまう。

コンバーターを用いてポータブル電源本体を充電中。車内でエネルギーが循環し、まるで永久機関を生み出したような感覚(笑)

 ポータブル電源を充電するために必要な消費電力は大きいのではと思うかもしれないが、案外そうでもない。今回試した300Wに対応しているポータブル電源に必要な消費電力は最大で64Wとなる。そのため、最初に紹介した2000円台の200W供給できるカーインバーターで十分対応可能なのだ。

 ポータブル電源は、数万円から数十万円にものぼる高額商品なのですぐに手を出せない人もいるだろう。ちなみに値段はmAh(放電容量)に比例する。大容量になれば一度に充電できる量は増えて便利だ。ただ、カーインバーターを通じて定期的に充電するという発想であれば、容量はあまり気にしなくてもいいかもしれない。

 Amazonで安価なポータブル電源を探してみたところ、42000mAhで1万円強の商品がいくつも存在した。ノートパソコンのフル充電に必要な放電容量は20000mAhと言われている。軽量ノートパソコンのバッテリー持続時間が7~8時間ほどなので、1日8時間労働だと考えると、3日以上車内に止まらない限りは、安価なポータブル電源でも十分なインカーワークライフが送れるといってもいいだろう。

 家で仕事をすると捗らない。自然に囲まれて仕事をしたい。完全な感染防止対策のもと、外でも仕事をしたい。そんな気持ちがある人は、インカーワークを試みてはどうだろうか? 多様な働き方が認められつつある昨今だ。インカーワークが決して珍しいスタイルではなくなる日がくるかもしれない。