今回は私のナイフの選び方について紹介します。
私はナイフを選ぶ際に、まず移動を伴わない定住型の生活で使うものなのか、それとも移動しながら使うものなのかを考えます。何をメインで切るのかを考えることも大切です。ビニール袋や葉物野菜など軽いものには軽いナイフ、薪を割ったりかぼちゃを割ったり重たいものには重いナイフと、切るものの重さにナイフの重さを合わせます。一人なのかグループなのか、日帰りなのか宿泊なのか、使用状況を想定して作業効率も考えます。
私の基準では、キャンプは「生活」なので、料理するときは包丁、薪割りするときは斧など、その場面に合った刃物を選んで使っています。一方、移動を伴う場合は背負える量に限りがあるため、たくさんの刃物を持つわけにはいかず、重さの制限が出てきます。そのため、できるだけ万能にこなせるナイフを選びます。
最近は、ブッシュクラフトやバックパックキャンプなど少し移動を伴うキャンプも流行っているので、この部分の線引きが曖昧になってきているように感じます。私の場合は滑落の危険が伴う移動が多いので、安全を考慮して折り畳める刃物(フォールディングナイフ)しか持っていきません。
次に考えるのが、何を切るかです。ナイフで薪を割るといっても、広葉樹と針葉樹ではまったく硬さの違う別物ですし、同じ木でも状態によって使う刃物も異なります。出発前に何を切るのかを想定して、選ぶことがとても大切です。
私は出発前に小割にした薪を少しだけ持って行くことで、携行するナイフは小さいものを選んでいます。野菜も家で切って持っていけば良いので、現場では小さなフォールディングナイフくらいしか使わないのです。
作業効率を考えると、一人分の料理を作るのならば、小さなペティナイフが小回りが効き、安全に調理ができます。しかし、4人分の料理を作ろうとすると、小さすぎて効率が悪い。そんな時は普通の包丁が使いやすい。
最初に戻りますが、荷物に制限がなければ、肉用、野菜用、魚用とそれぞれに合わせた包丁を持っていけばいいですし、そこまでこだわりがなければ、その3つを一つにまとめた三徳包丁がおすすめです。荷物に制限があるなら、一番多い作業に合わせたものを1本選びます。
このように道具には必要な重さがあり、大きさは効率に繋がります。しかし、大きく重い道具は怪我した時のダメージも大きくなるので、想定される作業に合ったサイズのナイフを選んでいます。自然の中なので多少の怪我は仕方がありませんが、大怪我しそうなことは避けるようにしています。